主役が地場メーカーへ移行しつつある
命がけとまではいかないものの、緊張感をもって北京市内を走るクルマを多少ウォッチしたのだが、日本車だけではなく外資ブランド車もなかなか見ることができなかった。2025暦年締めでの中国国内での年間新車販売台数は3440万台、そのうち7割弱が中国系ブランド車となっているので当たり前といえば当たり前の話だ。
そのなかで目立った日本車といえば、一汽豊田のカローラとなる。中国生産されるカローラは日本仕様と世代は同じなのだが、2025年秋にハンマーヘッドフェイス(サメ顔)を採用するなどの改良を行っている。サメ顔カローラはまだそれほど見かけないのだが、改良前モデルは意外なほど北京市内で見かけることができた。ライドシェア車両として使われているケースが多いように見受けられた。
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カローラほどではないものの、やはり「サメ顔」を採用した広汽豊田のカムリもよく見かけた。サメ顔カムリはタイや台湾でも頻繁に見かけることができた。もともとカムリは北米をはじめ世界的にも根強い人気があるのだが、サメ顔が目立つこともあるのか、普及スピードの速さをひしひしと感じるほど歴代モデルのなかでも勢いを感じている。
ある事情通は「日本でもアメリカ生産モデルが右ハンドルで完成車輸入販売されるが、日本での売れ行きへの期待がもてる」と語っていた。東南アジア、東アジアでサメ顔カムリは消費者にまさに「刺さった」様子。BEV販売比率が全体の5割に迫ろうとする中国でのカムリだが、HEV以外にガソリンエンジン車もラインアップされている。次に中国へ出かけたときにはサメ顔カムリがさらに多く街なかを走っている風景を筆者は想像している。
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中国系ブランドでは、タクシーでは地元北京汽車のBEVコンパクトセダンしか見かけることができず、路線バスも北京福田(FOTON)の車両が圧倒的に多い印象を受けた。北京汽車のほかは、近領都市の天津に本拠地を置くFAW(中国一汽)も地元メーカーといえるだろう。
そのFAWの代表ブランドといえば、政府要人や共産党幹部専用車もラインアップする「紅旗(ホンチー)」が有名である。政府や党の要人向け車は一般の中国消費者には購入制限があると聞いている。そこで紅旗では広く消費者に販売可能な「民生版」のようなシリーズもラインアップしており、その民生版ともいうべき紅旗のコンパクトセダン(BEV)を北京市内ではよく目にすることができた。
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BYDオート(比亜迪汽車)も華南地区に本拠地を置くメーカーなのに、華北地域となる北京市内ではもっとも多く走っているのではないかと思うほどよく見かけた。全体としては、クロスオーバーSUV人気の高い中国にあって北京市内ではセダンニーズが高いようで、セダンのほうが目立っていたのも印象的であった。
多くの大手中国系メーカーは多ブランド構成をとり、ボディサイズ、ボディタイプもさまざまなモデルが用意されている。「中国車=BEV」というだけではなく、PHEV、HEV、そしてガソリン車まで用意するメーカーも珍しくない。電子装備関係でもある意味コネクテッド環境が特殊でもある中国では、自国メーカーが強みを見せてくるので、そのフォローが充実しているのも中国車がよく売れている背景なのかもしれない。