中国じゃ長きゃエライ! 世界の自動車メーカーが中国向けに「L」モデルをラインアップするワケ (2/2ページ)

中国以外にも広がりつつある「L」

 ロングホイールベースモデルはアウディにとどまらず、VW(フォルクスワーゲン)、BMW、メルセデス・ベンツ、プジョー、ジャガーなどの欧州系に広がり、中国系ブランドも積極的にラインアップするようになった。

 日系ブランドでは「L」を名乗るモデルは少数派であった。とくに「L」もつけずにモデルチェンジのタイミングでホイールベースを長めにして後席足もとを広げたり、ロングホイールベースモデルを別車名にするなど、ある意味それが日本らしさの表現だったのかもしれないのだが……。つまり、消費者はロングホイールベース車を欲しがっていると判断したのだが、中国ではそれに加えて「L」のバッジが入っていることも望んでいたのである。

 アウディは上級官僚などの公用車として使われている。そのいわゆる上級国民(高額な欧州車から広まっていったことも影響していそうだ)が乗っている「L」のついたクルマに憧れ、Lモデルを買って乗りたいと一般消費者の多くは思っていたのである。

 標準ホイールベース車が世界デビューした直後にそのLモデルが中国で全球首発(とりあえずワールドプレミア)となるものの、中国のためのモデルとも受け止めるひともいるようだ。

 2026年春に訪れた、北京モーターショー(第19回北京国際汽車展覧会)会場では、これでもかとロングホイールベースモデルが展示されていたわけでもないので、すでに一般量販モデルではそれほど「L」は販売促進には神通力がなくなってきているのかもしれない。ただし、中国系ブランドでも「レジェンダリー」とか「オールドブランド」という表現の似合う老舗ブランドには「L」が目立っていた。

 BMWは、インドやタイではコンパクトクロスオーバーSUVタイプBEVとなる「iX1」などの一部にロングホイールベースモデルをラインアップしているのを見たことがある。日本でも5シリーズのロングホイールベースモデルがラインアップされている。これがBMWだけの動きに終わらず、中国系ブランドも巻き込んで中国以外の地域でも「L」がラインアップされてブレイクするのか、日頃から気にしてウォッチしている。


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小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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