値上げで変わるタクシー事情
料金が上がるなかでもヘビーユーザーというものは存在する。病院へ通院に利用するお年寄り、帰宅や出勤が早朝や深夜になるひとなど、世のなかでは料金が上がろうともタクシーを利用しなければならないひとがいるのである。東京23区内では乗用車を所有するよりは安く上がるとして、すべての移動をタクシーにする所得に余裕のあるひともいる。ただし、全体の利用については料金値上げがネガティブに働くので、乗務員の印象は「利用が減った」となってしまう。
早朝に自宅からスマホアプリで配車要請しても、最近は数分でタクシーがくるようになったし、駅前へ行くと多くのタクシーが早朝だというのにタクシープールで客待ちをしている。確かに需要は多少鈍ってきているようだ。
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これがインバウンド(訪日外国人観光客)の多い地域ならば、インバウンドがカバーしてくれることになる。自国に比べれば高い印象のある日本のタクシーだが、それは円安である程度カバーできる。車両がキレイで乗務員も愛想がいいので、おもに欧米系の富裕層は自国よりコスパのいい乗り物として重宝して利用しているようである。
多少話はそれるが、一般的には週末明け月曜日はタクシー利用が控えめとなる。「まだ週のはじめだし……」という遠慮が優先するようなのだが、木曜日や金曜日ともなると休日が近いという解放感もあるし、いい加減疲れてくるひとも出てくるようで、タクシーの利用は増えてくる。3連休では初日、2日目ぐらいまではまずまずの需要があるのだが、連休最終日は需要が鈍る傾向があるようだ。
「海外のようにライドシェアを導入すればタクシーより安く移動できる」という声もあるが、アメリカではライドシェアはすでにタクシー並みの料金となっている。東南アジア諸国でもライドシェアは固定料金になるのに対し、タクシーはメーター料金になり渋滞などで変動するのだが、相場的にはほぼ同額となっている。夕方など繁忙期では、ライドシェアもダイナミックプライシングを採用しているので、高いイメージが強くなっている。
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インドはタクシーが乗り合い前提となり、日本のようなプライベートタクシーはライドシェアのみとなっているが、これは世界一安いといわれており、筆者もインド滞在中はひんぱんに使っている。車両は日本のタクシーに比べれば汚いし不安だらけだが、とにかく安くてすぐ来るので使い勝手はかなりいい。
新興国では、タクシー料金の設定自体が物価に対して日本よりは安めに設定されているので気軽に利用してしまうが、日本では、「よし乗るか」といった変な気合いが入るのは筆者だけではないはず。賃金も物価上昇に即してアップしていけばいまのような高い印象も和らぐのだろうが……。これも「失われた30年」が色濃く影響した結果なのかもしれない。