シートもファンたちに根強い支持を受けている
続いて紹介するのは、「ダットサン バケットシート」だ。これは、その名のとおり「バケットシート」なのだが、今どきのシートとは異なり、ヘッドレストがないコンパクトなデザインが特徴。こちらも先ほどの「ダッツンコンペ」と同じくらいの時代にオプション設定されていた。
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このころのクルマは、最近のスポーツカーのように「純正でRECARO採用!」みたいなことはなく、GT-RでもフェアレディZでも、座椅子……と表現したら失礼かもしれないが、レザーやビニールレザーでできた薄いシートで、ホールド性などほぼナシ。現在のようなファブリック生地もほとんどなかっただけに、スポーツ走行などしようものなら、かなり滑る構造だった。
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そんなものではとてもレースで使えないので、日産がここでリリースしたのが、この「ダットサン バケットシート」だ。なおこちらは、「ダッツンコンペ」と同じように、「ダッツンバケット」なんて呼ばれていたりする。「DATSUN」のロゴも入っていない非常にシンプルな作りのため、こちらは日産の旧車乗りはもちろん、さまざまな旧車乗りに愛されている名品だ。
ただ、「ダッツンコンペ」同様に当時モノは激レアで、シートという特性上、綺麗なモノも少ないので、オリジナルはプレミア価格。販売されていた当時はディーラーで1脚4万円ほどで購入できたとのこと。当時はこれ以外にも、似たようなデザインのシートが他社からも多数販売されていたが、やはり日産ブランドは多くの人が憧れた様子。
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ただし、こちらもステアリング同様に20世紀のほぼ終わりごろ(1998年前後)にNISMOから復刻されている。資料によるとそのときの価格は1脚14万8000円で、ヒストリックカー向けにヘッドレストもオプション装着できたそう。雰囲気を残すために表皮の仕立てなども近づけていたそうだ。なお、シェル(骨格)はFRP製。この復刻版も2脚で45万円で落札されたデータが残っており、文字どおりプレミア化している。
余談だが、有識者によると当時モノと呼ばれる初代ないし2代目のほうが作りがいいとかなんとか……。
ただ、需要はかなり高いので、さまざまなメーカーからレプリカが販売されているのも、このシートの特徴だ。かなりシンプルなシートだがそれ故か、いかに愛されているかよくわかるだろう。
「ダッツンコンペ」と「ダッツンバケット」、イベントなどで日産の旧車を見ることがあれば、ぜひ併せて見学してみてほしい。装着率の高さに驚くはずだ。