Aピラーから生えた左側だけのミラーが「初期モノ」の証! フェラーリ・テスタロッサのなかでもファンが熱視線を向ける「モノスペッキオ」とは (2/2ページ)

ディテールが異なる「モノスペッキオ」

 そのテスタロッサのなかでもとくに人気が高いのは、もっとも初期に生産された、すなわちピニンファリーナのオリジナルデザインにもっとも近い仕様だ。一目でそれを見わけることができるポイントは、モノスペッキオ(Monospecchio)」と呼ばれるドライバーサイドのAピラー中央部にマウントされるサイドミラー。ミラー本体のデザインがエアロダイナミクスを意識したものであるのはもちろんで、それを支持するのは2本の細いアーム。のちに多くのメーカーがそれを採用したことからもフェラーリの先進性が伺える。

 そのほかには、ヨーロッパ仕様ではタイヤがミシュラン製のTRX規格とされたこと。そして組み合わされるホイールがセンターロック式となることなども見逃せない(このホイールは中期型でも継続して採用されているが)。さらにリヤバンパー内のグリルが5条であることも初期型の特徴。

 インテリアに目を向ければ、リヤビュー・ミラーが室内灯のケーシングにマウントされていること、サイドミラーのコントロールスイッチの位置や形状が、以後のモデルとは異なるものであることにも気づくかもしれない。

 このようなさまざまな特徴をもつ初期型テスタロッサ=モノスペッキオは、当然のことながらフェラーリのエンスージアストからは非常に高く評価されるモデルだ。テスタロッサそのものの価値が、現在ではクラシック・フェラーリとして高まりを見せるなかで、ますます貴重な存在となっているモノスペッキオ。先日開催されたRMサザビーズのモナコ・オークションでは、1986年式のモデルが34万2500ユーロ(約6400万円)というプライスで落札されている。その人気は今後もさらに高まりそうだ。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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