修学旅行で地獄を味わった人も多いはず! バスのクルマ酔いはなぜ起こる? メカニズムと対処法とは (2/2ページ)

適切な対策で症状は低減できる

 まず乗る前だが、前夜は睡眠を十分にとり、自律神経を整えておく。食事は腹七分目がベストで、空腹すぎると胃酸が刺激になり、満腹すぎると胃の消化運動が負担になる。消化によいものを軽く食べておくのがいい。酔い止めを服用する際は、乗車30分前に。薬の効果だけでなく、「薬を飲んだから大丈夫」という精神的な安心感が非常に高い効果を発揮する。

 座る場所も重要だ。バスのなかでもっとも揺れが少ないのは、車体の中央付近、つまり前輪と後輪の間。逆に、後輪の真上や最後部座席は、突き上げ感や横揺れが大きいため避けたほうがよい。また、タイヤハウスの上はエンジン熱や振動が伝わりやすい。ゆえに中央付近の席がおすすめなのだ。よく、「最前席や窓側で景色を見ると気がまぎれる」といわれるが、景色の流れるスピードが速いと、視覚的にブレが発生して酔いやすくなることがある。窓際や最前列に座るときはできるだけ遠くの景色を見るようにしたい。

 乗ってからは、脳のバグを防ぐ行動が重要になる。まず、スマホや本は見ないことだ。視線を一点に固定すると、視覚は停まっていると錯覚するのに、体は揺れていると感じるために脳のズレが最大化する。視線は、進行方向の遠くの景色に向けておくとよい。カーブの手前などで、バスが次にどう動くかを視覚的に先取りすれば、脳の予測を助けることができる。

 音楽を聴いたり、おしゃべりをしたりするのもおすすめだ。嗅覚や三半規管へ向いている意識を聴覚や会話に分散させることで酔いの初期症状をブロックできる。また、ネクタイやベルトなどを緩めて呼吸を楽にしたり内臓への圧迫を減らしたりし、可能であれば窓を開けるかエアコンの風を顔に当てて、不快なニオイを遮断するのも効果がある。バス酔いは体質だけの問題ではないので、メカニズムを知って正しい対策を講じれば、ある程度コントロールが可能な現象なのだ。


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