この記事をまとめると
■スーパーGTは独自規定をもつ日本発の人気レースシリーズだ
■GT500のWEC富士6時間参戦やルマン挑戦に向けた動きが進行中
■GT300は2027年から鈴鹿1000kmがIGTCポイント対象となる
ガラパゴスから国際化へ
1994年に全日本GT選手権としてスタートし、2005年からはFIA公認の国際シリーズとして開催。2026年は中東情勢の影響により海外ラウンドが中止となったが、現在はマレーシアでも公式戦が開催されるほか、国内では数多くの観客動員数を誇るなど、まさにスーパーGTが日本発のレースシリーズとして独自の発展を遂げていることは、レースファン以外もご存じのことだろう。
クラス1規定が採用され、レース専用に開発されている2リッター直列4気筒直噴ターボのNRE(ニッポン・レース・エンジン)が搭載されているGT500クラスは、そのパフォーマンスから「世界最速のGTカー」と呼ばれており、国際規定のFIA-GT3に加えて、国内規定のGT300およびGT300MCを採用することで多彩なバリエーションを誇るGT300クラスは「世界一の激戦区」と形容されているが、残念ながら、現時点でスーパーGTはFIA直轄の世界選手権にはなっていない。
SUPER GT GT300画像はこちら
さらに2014年に車両規則を統一し、2019年にはドイツのホッケンハイム、日本の富士スピードウェイで交流戦が開催されるなど、スーパーGTのGT500クラスはドイツの人気シリーズ・DTMとの統一化が模索されていたが、開発コストの高騰を理由にDTMがFIA-GT3規定を採用したことから、日独人気シリーズのコラボレーションも幻に消えることとなった。
この結果、スーパーGTはガラパゴス化したシリーズとなっているが、スーパーGTを運営するGTAの関係者によれば、人気の国際シリーズおよび国際レースとのタッグを諦めていないようで、「以前から坂東(正明)代表は、ル・マン24時間レースでGT500クラスの車両を走らせたい……といっておりまして、関係各位と調整を続けています。そのための布石として、WECの日本ラウンド、富士6時間耐久レースでGT500クラスを組み込めないか……というプランも検討しているようで、こちらも働きかけを行っています」とのこと。
さらにGT300クラスに関してもIGTC(インターコンチネンタルGTチャレンジ)の一戦として開催されている鈴鹿1000kmにGT300車両も出場可能で、「坂東代表がIGTCを運営するSROモータースポーツグループと調整を重ねてきた結果、2027年の大会は鈴鹿1000kmもポイント加算の対象になりました」とのこと。つまり、2027年のGT300クラスは実質的に全9戦でポイント争いが展開されることになったことから、2027年の鈴鹿1000kmレースにはFIA-GT3、GT300、GT300MCを問わず、GT300クラスを戦う多くのチームが参戦することになりそうだ。
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このようにスーパーGTは着々とほかの国際シリーズとも協調しているだけに、国際的な注目が集まればさらなる発展が期待できそうだ。GT500クラスの車両が24時間レースを走破できるかは不明だが、鈴鹿1000kmを走破した実績をもつだけに、富士6時間耐久レースは完走することができるだろう。
1980年代〜1990年代の前半、WECおよびWSPCの一戦として富士1000kmレースが開催され、日本のチームが日本ラウンドにチャレンジしていたが、その時のようにGT500クラスが富士6時間レースを戦うシーンを楽しみにしたいものだ。