中国の海南省で2030年までにガソリン車販売禁止! 迷走する世界のEV政策と冷静な日本の「マルチパスウェイ」 (1/2ページ)

この記事をまとめると

■海南省は2030年までにガソリン車販売禁止を提唱

■世界各地でBEV普及政策の見直しや強化が交錯

■多様なパワートレインを残す日本の姿勢は健全かもしれない

世界で揺らぐ「ICE車販売禁止」の現実

 中国・華南地域にある海南省が、2030年までにガソリン車を販売禁止にすることを提唱した。海南省は中国本土にあるわけではなく、海南島及び周辺の島から構成されている。中国政府としては2035年を目途としてICE(内燃機関)車の販売を禁止し、NEV(新エネルギー車)のみ新車販売可能としている。

 今回はICEではなくガソリン(汽油)と表記しているので、柴油(軽油/ディーゼル車)は対象外にも見えるのだが、政府目標よりも早めてほぼNEVとするのは、海南省が島となり本土と分離されていることからも、中国本土で本格的に進める前のテストパターンとして行われるのではないかと考えている。

 中国政府が定義する新エネルギー車(新能源車)には、BEV(バッテリー電気自動車)、燃料電池車(FCEV)のほかにPHEV(プラグインハイブリッド車)が含まれている。2026年春に開催された北京モーターショーをみると、エンジンを発電用に搭載するレンジエクステンダーEVがトレンドとなっていた。中国では総合テクノロジー企業のシャオミ製品の人気が高く、BEVもラインアップしているのだが、直近でブランド初となるレンジエクステンダーEVを発表したことが話題となっている。

 HEV(ハイブリッド車)まで含まれるのかは微妙なところであるが、PHEVやレンジエクステンダーEVあたりも海南省では2030年以降も継続販売となるのではないかとみている。ちなみに2035年までにアメリカ・カリフォルニア州ではICE車の販売を禁止するとしているが、ここでもPHEVは禁止対象とはなっていない。

「BEVのみしか販売してはならん」という姿勢は、まずEU(欧州連合)が2035年までとして声高に表明していたのだが、だんだん腰砕けとなり、報道ベースではICE車販売禁止は撤回となった。ただICE車を2035年以降も販売継続とするにはハードルがかなり高いともいわれており、「それでもBEVありき」という姿勢に変化はないようである。

 筆者が知りえる限りではいまもなお、「ICE車販売禁止を目指しています」という姿勢を崩さないのは、中国とカリフォルニア州(ほか一部同調する州あり)、そしてイギリスぐらいと認識している。


この記事の画像ギャラリー

小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

-

愛車
2019年式トヨタ・カローラ セダン S
趣味
乗りバス(路線バスに乗って小旅行すること)
好きな有名人
渡 哲也(団長)、石原裕次郎(課長) ※故人となりますがいまも大ファンです(西部警察の聖地巡りもひとりで楽しんでおります)

新着情報