この記事をまとめると
■流線型は空気抵抗を減らすための形状として1920年代ごろから一般化
■1930年代にはエアフローやタトラ77など革新的なモデルが登場した
■現代のクルマも形状は変化しながら空力性能を追求し続けている
流線型のクルマはいつ誕生した?
いまはあまり聞かれなくなった言葉に「流線型」がある。この流線型という言葉が一般的に使われ始めたのは、1920年代ごろではなかったかと言われている。英語で表記すると流線の意味がわかりやすいくなると思うが、流線=streamline(ストリームライン)とは、ある物体を流れのなかに置いたとき、物体の周辺に渦を発生させず、流れから受ける抵抗が小さくなる曲線を意味し、その曲線で構成される形状が流線型と読ばれている。
自動車の例でいえば、直線だけで構成された面(平面)を組み合わせた物体、たとえば立方体や直方体のような形状の自動車(たとえばバス、ワンボックスカーなど)と較べ、全体が曲線で構成された、いわゆる長球の形状(ラグビーボールのような形状)の自動車(いわゆる流線型)のほうが、空気抵抗の小さなボディフォルムということになる。
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自動車のボディ形状が、空気抵抗の小さな形状であれば、それだけエネルギー損失は小さくなり、動力性能の点から見ればより高速性能に優れ、燃費性能の点から見れば一定の距離をより少ない燃料で走ることができる、ということになる。
こうした意味では、流線型という言葉こそ使っていないが、高速性能の良化、燃費性能の良化が絶対命題である現代のボディフォルムは、完全に空力性能を意識した形状、すなわち流線型の思考に沿ったボディフォルム、と見なしてもさしつかえないだろう。
では、いったいいつころ、流線型の自動車は世のなかに登場し始めたのだろうか。自動車史をさかのぼってみると、第1次世界大戦後(1918年終結)あたりには「空気抵抗」の概念がすでにあり、市販車として世のなかに姿を現すのは、1933年のクライスラー・エアフローあたりと見ることができる。当時、自動車の基本フォルムは直方体だったが、これの角を丸くし、また全体を曲線構成とした形状であることがわかる。
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現代の目で見ればモダンなスタイリングという好印象を受けるが、当時は生産性が悪く(製造技術の問題)十分な供給体制が整えられなかったこと、またライバルメーカーからこの点を欠陥と指摘され、商品的には失敗作となったモデルである。