価格は2億1100万円。快適装備をすべて捨てた「最後の空冷ポルシェ911」の究極レストモッド車「GXR-Evo」 (2/2ページ)

約2億1100万円で15台限定のサーキット専用車

 インテリアもきわめてレーシーな雰囲気だ。レーシングバケットシートはカーボンケブラー製で、6点式のフルハーネスシートベルトや、8点式のロールケージが装備されている。

 ステアリングはクイックリリース式となっており、当然のことながらパワーステアリングのメカニズムはもたない。エアコンなどの快適装備のすべてが取り除かれているのも容易に想像できるところだろう。

 リヤに搭載されるエンジンは、ロススポーツ・レーシングとの共同開発による、4リッターの水平対向6気筒自然吸気。最高出力は455馬力とされ、レブリミットは9000rpmに設定されている。

 吸排気システムのデザインを一新し、効率をストイックに追求しているのも特徴。ストレートタイプのエキゾーストシステムからは、はたしてどのようなサウンドが奏でられるのか、興味は尽きないところだ。

 ミッションには新開発のゲトラグ製6速MTを採用。駆動輪はもちろん後輪となる。

 シャシーのチューニングも、さすがはギュンターワークスの作といった印象だ。フロントには3ウェイ調整式のリモート・リザーバー型ダンパーを組み合わせる、ダブルウイッシュボーンサスペンションが備えられ、ブレーキはブレンボ製のピスタ・レーシング・ブレーキを装備。ホイールは軽量マグネシウム製のセンターロック式で、いわゆるバネした重量の低減に大きな効果を生み出している。

 ギュンダーワークスの創業者でありCEOのピーター・ナム氏は、正確には自身のファクトリーから生み出されるモデルを、「レストモッド」ではなく「リマスタード」と呼ぶ。ちなみにこのGXR-Evoのプロジェクトに投じられた時間は9年間。それは自ら新車を開発するのに等しいプロセスだったに違いない。

 GXR-Evoはサーキット走行専用車として15台のみが生産される予定。その価格は135万ドル(約2億1100万円)からのスタートとなっている。


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山崎元裕 YAMAZAKI MOTOHIRO

AJAJ(日本自動車ジャーナリスト協会)会員 /WCOTY(世界カーオブザイヤー)選考委員/ボッシュ・CDR(クラッシュ・データー・リトリーバル)

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