操作系も独自のコンセプトで一新
コクピットでは、プジョー独自の「i-Cockpit」が新世代に進化した。操作の中心になるのは、四角い形状のステアリング「ハイパースクエア」だ。完全電子制御のステア・バイ・ワイヤによって、一般的なステアリングが約3回転するのに対し、RCZコンセプトの切れ角は最大で1回転弱となる。
これにより、ステアリングをもち替えることなく街乗りなど低速域をこなし、速度に応じて操舵比が変わることで高速でもピーキーな動きにならない。さらに、ステアリングと足まわりの操舵系が機械的な接続をもたないため、路面の細かな振動がカットされるというメリットもある。ちなみに、このコンセプトに搭載されるハイパースクエアは、次期「E-208」に載る市販バージョンと同じものだという。
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ステアリングのみならず、ブレーキでもペダルと機構の油圧接続をなくしたブレーキ・バイ・ワイヤをプジョーとして初採用したこともトピックとなる。これにより回生ブレーキとのつながりもより緻密になるという。搭載される、ハンズオフ可能なレベル2++の自動運転支援機能とのシナジーもいうまでもなく良好だ。
もうひとつ面白いのが、画面の使い方だ。各社がより大きく、より多いディスプレイを用意する方向に進むなか、プジョーは別のアプローチを選んだ。ハイパースクエアの上に透明のマイクロLEDディスプレイを置き、必要な情報だけを視界のなかに表示するというミニマルな仕組みだ。センターに浮かぶ縦型ディスプレイは、ほぼ完全に消すこともできる。
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キャビンは、将来のプジョーのフラッグシップを想像させる空間として設計された。シートなどの表皮素材は、皮革製品の製造工程で出る未使用の端材から作った再生レザー「ペリノバ」とアルカンターラを組み合わせ、明るい淡いブルーでまとめた。
そこに機械加工のアルミ素材が加わることで、美しいコントラストが生まれている。フロアに浮かぶセンターコンソールは、すりガラス調の面の上に、ドライブモードや空調などのスイッチをアルミ削り出しで並べている。エアコンの吹き出し口は、使わないときはダッシュボードに格納され、さらにダッシュボード中央には、フランスの時計ブランド「セリカ」が手がけた時計「パレード」が収まる。
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見た目はアイコニックな過去モデルのRCZを近未来的に再解釈し、中身は最先端の全固体電池と徹底的な電子制御。RCZヴィジョンは、次のプジョーが目指す方向をこれ以上ないほど濃く詰め込んだコンセプトだといえるだろう。