日本導入への数々の障壁もトランプ大統領のおかげでまさかのクリア!? 470馬力V8HEMIと35インチタイヤの怪物「ラングラー・アンリミテッド・モアブ392」に乗れる日がやってくる

この記事をまとめると

■ジープ・ラングラー・アンリミテッド・モアブ392の日本導入が発表された

■6.4リッターV8HEMIは驚異の470馬力を発揮する

■実際に日本導入されるモデルの仕様の詳細・導入時期・価格などは未定だ

怪物ラングラー「モアブ392」の日本導入が実現

 2026年11月3日に開催された「STELLANTIS ALL BRANDS DAY -JAPAN 2026-」で、ビッグニュースが飛び込んできた。ジープのアイコンであるラングラーのなかでも、頂点に君臨するハイパフォーマンスモデル、6.4リッターV8HEMIエンジンを搭載した「ラングラー・アンリミテッド・モアブ392」の日本導入が電撃発表されたのだ。力強いエキゾーストノートとともに会場に現れたその勇ましい姿に、居合わせた人々も圧倒されたに違いない。

 ちょっと詳しい人ならば、モアブ392の日本導入が実現したことに疑問を持つかもしれない。近年の日本の厳格な騒音規制や排出ガス基準に照らし合わせれば、到底認可されないであろう爆音を放つ6.4リッターV8 HEMIエンジン搭載モデルの正規導入は、モアブ392に限らず絶望的と見られていたからである。

 この奇跡を実現させたのが2026年2月に創設された「米国製乗用車の認定制度」だ。この制度は、2025年7月の日米合意を受けて国土交通省が創設したもので、「米国で製造され米国の基準に適合した乗用車については安全性の確保や公害防止に必要な措置が講じられていると国土交通大臣が認定した場合、日本の保安基準に適合するものとみなす」というもの。これにより、従来は日本で必要だった追加試験を行わずに販売できる道が開かれた。今回のモアブ392も、こうした新制度を活用して日本導入が実現するモデルとなる。

 さて、そんなモアブ392の心臓部に収まるのは、392立方インチ、すなわち排気量6.4リッターを誇る自然吸気の「SRT HEMI V8エンジン」だ。2026年型の北米仕様では最高出力470馬力、最大トルク637Nmを発揮する。ダッジ・チャレンジャーやチャージャーなど、HEMIエンジンを搭載したモデルが姿を消していくなか、こうした大排気量アメリカンV8を搭載するラングラーの存在は、いっそう貴重なものになっている。

 ゲストとしてステージに登壇したモータージャーナリストの五味康隆氏は、これまでにラングラー392を2台乗り継いでいるファンのひとりでもあり、その圧倒的な存在感を「オフロード界のスーパーカー」と表現する。

「ラングラーって力強さの象徴じゃないですか。その究極版です。本当にオフロード界のスーパーカーであり、モンスター。6.4リッターのHEMIなんて、いまやどこを探してもないですからね。一度この圧倒的な力強さと音を味わってしまうと、これしか乗れなくなってしまう魔力があります。ただし燃費はまったく期待しないでください」とその魅力を語った。

 モアブ392の装備は、オフロード走行を見据えた本格的なものだ。3.5インチのリフトアップサスペンションを標準装備し、足もとには35インチの大径オールテレーンタイヤを採用。さらに、岩場などでボディサイドを保護するロックレールも備える。コクピットは左ハンドルで、メーターやセンターモニターなども北米仕様をベースとした英語表記となっている。

 自らのラングラー392でオフロードを何度も走行している五味氏によると、「オフロードを走ったときの強さが異常。この完成された状態で新車として買えるのは本当にすごい」と太鼓判を押しており、後付けの改造を一切必要としない究極のオフローダーに仕上がっている。

 今回は日本導入することが発表されたのみで、価格や発売時期、実際に日本導入されるモデルの仕様などの詳細は明かされていない。しかしながら、電動化とダウンサイジングの波が押し寄せる現代において、6.4リッターV8自然吸気エンジンを積んだリフトアップ四駆が日本の正規ディーラーに並ぶというのは、まさに奇跡だ。特別認定制度もいつまで続くかはわからない。だからこそ、大排気量のV8HEMIエンジンの咆哮を味わいたいなら、このチャンスは逃したくない。


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