この記事をまとめると
■初代と2代目のロードスターには1.6リッターと1.8リッターのふたつのエンジンがあった
■初代では街乗りなどで1.6リッターと1.8リッターの違いを感じやすい
■2代目では1.6リッターと1.8リッターが併売されMTの段数も差別化がされていた
1800ccのほうがお得に感じるけど1600ccの人気も根強い
1989年に初代モデルが登場して以来、いまだに多くのファンを抱えるロードスター。そんなロードスターのなかでも、初代と2代目には1.6リッターと1.8リッターのふたつのエンジンが用意されていた。人馬一体の走りが魅力のロードスターではあるが、果たしてどんな違いがあるのだろうか。
まず、初代のユーノス ロードスターだが、もともとは1.6リッターでスタートし、1993年7月のマイナーチェンジ時に1.8リッターエンジンへと換装されている。つまり、併売ではなく1.8リッターモデルへのスライドがなされたというワケだ。
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最高出力で10馬力、最大トルクで2kg-mのアップと、数値的にはそこまで大きくないが、排気量アップによって中間のトルクが全体的に厚くなっているため、街乗りなどでは違いを感じやすくなるだろう。
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また、1995年8月のマイナーチェンジではECUの高性能化やファイナルギヤのローギヤード化などがなされ、より走りの面の性能が高められている。その一方で、一部装備の簡略化などもなされているので、どちらを重視するかで意見のわかれるところだ。
続いては2代目モデル。こちらは1998年1月に登場し、先代のマイナーチェンジ時に廃止となった1.6リッターが復活し、1.8リッターと併売されることになった。
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AT車はどちらも4速ATだったが、MT車は1.8リッターが6速、1.6リッターが5速と差別化が図られているのが特徴。ただ、多段ギヤの1.8リッターモデルよりも1.6リッターの5速MTのほうがフィーリングがいいという声も少なくない。
当初は先代モデルから小改良を施したBP-ZEエンジンを搭載していた1.8リッターモデルだったが、2000年7月の大幅改良時に可変バルブ機構のS-VTを搭載したBP-VEエンジンへと変更。最高出力が145馬力から160馬力へと大きく高められている。
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一方の1.6リッターモデルは、2001年12月にモータースポーツベース車の「NR-A」を追加。これはロードスターのワンメイクレースに参戦するユーザーをターゲットとしたもので、パワートレインは1.6リッター+5速MTのままながら、ラジエターやブレーキの容量アップ、トルセンLSD、ビルシュタイン製ダンパーなど、走りに必要な装備を標準化したもので、ローパワーゆえに走り込むことができる仕様となっていた。
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このように、1.8リッターモデルは1.6リッターモデルに比べて出力が大きいため、余裕の走りを楽しむことができる一方、1.6リッターモデルは軽量ローパワーを活かしたロードスターらしい走りを楽しむことができるモデルとなっており、どちらが優れているというよりも、ユーザーがどこに主眼を置いて選ぶかでチョイスすればいいのではないだろうか。