デリ丸。でお馴染みのデリカミニが早くもモデルチェンジ! ADASも走りも装備も大幅進化も「デリ丸。顔」はちゃんと継続!! (1/2ページ)

この記事をまとめると

■三菱デリカミニとeKスペースがフルモデルチェンジした

■新型デリカミニは初代の美点を継承しつつ室内空間を拡大した

■新型デリカミニには5種類のドライブモードとダイヤル式の切り替えスイッチが用意される

デリカミニがフルモデルチェンジした

 三菱のクロスオーバー超背高軽ワゴン「デリカミニ」が、2023年5月に発売されたばかりにもかかわらず、わずか2年強で世代交代。そのベース車であり2020年3月に発売された2代目「eKスペース」とともにフルモデルチェンジされることとなった!

 日本国内の新車販売において、超背高軽ワゴンのカテゴリーが年間約60万台、軽乗用車市場全体の約4割を占め、そのなかでホンダN-BOX、スズキ・スペーシア、ダイハツ・タント、日産ルークス、そして三菱デリカミニ/ekスペースが、激しい軽乗用車トップ争いを繰り広げているのは、クルマ好きならずとも多くの人が知るところだろう。

 三菱はかつて、デリカミニを市場投入するより前、eKスペースのクロスオーバー仕様として「eKクロススペース」を販売していたが、広告戦略の失敗もあり、先行するスズキ・スペーシアギアの前に埋没。eKスペースとeKクロススペースを合わせても約3%しかシェアを獲得できなかったという。

 だが2023年5月、eKスペースのマイナーチェンジを機に、eKクロススペースの生産を終了し、代わりにデリカミニを発売。三菱独自のクロスオーバーミニバンとして半世紀以上の歴史をもち知名度も高い「デリカ」の名と、やんちゃ坊主をモチーフにした可愛らしくもアクティブなフロントマスク、4WD車に与えられた独自仕様の足まわり、さらにはボリュームゾーンである若い子育てファミリーの心を的確にとらえるプロモーション展開も功を奏し、2023年の月販平均台数は約3400台と、2022年の同約800台に対し4倍以上もの急成長を遂げた。

 そんな大成功を受けて誕生する新型2代目デリカミニは、初代の美点をすべて受け継ぎ、さらに伸ばす方向で進化を果たしている。

 デリカミニを象徴する、半円形のLEDポジションランプが埋め込まれたヘッドライトは、その間に収まるフロントアッパーグリルとともに厚みが増し、より目力が強くも可愛らしい顔つきに。これに伴い、従来はフロントロアグリルの右側に搭載されていたADAS(先進運転支援システム)用のミリ波レーダーがアッパーグリルの中央に移動した。本稿執筆時点では詳細こそ不明だが、このミリ波レーダーの検知性能がアップしているようなので、機能面の進化にも期待したい。

 リヤコンビネーションランプも、従来のごくオーソドックスな縦長タイプから、正方形のブロックを5つ組み合わせた形状となり、夜間の視認性もアップ。デリカミニではさらに、前後のスキッドプレートがよりワイドになり、「DELICA」ロゴも大型化されるなど、クロスオーバー超背高軽ワゴンとしての個性が一段と強化された。

 そして、Aピラー上端が従来より1cm前方に配置され、傾斜角も前後方向に緩やかなものに。また、すべてのピラーが幅方向にも立てられたことで、先代でも十分以上だった室内がより一層広くなり、ドライバーの前方視界も拡大している。

 そんな室内空間でもっとも大きく変化したのは運転席まわりだろう。メーター機能を統合した12.3インチ+7インチの大型ディスプレイが採用されるとともに、インパネ上部が水平基調とされたことで、シンプルかつモダンなデザインへと大きく進化した。

 また、Googleマップ・アシスタント・ストアといった各Googleのコンテンツが、スマートフォンを接続せずとも使用可能になったのも見逃せない。


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遠藤正賢 ENDO MASAKATSU

自動車・業界ジャーナリスト/編集

愛車
ホンダS2000(2003年式)
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ゲーム
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