【試乗】TRDがイジればトヨタ車はなんでも楽しくなる! 86・ハイラックス・ハイエースのコンプリートモデルに一気乗りした (1/2ページ)

この記事をまとめると

■メーカー系チューニングブランド4社が合同試乗会を開催

■TRDがもち込んだ86・ハイラックス・ハイエースのコンプリートカーに試乗した

■ベース車の個性を活かしたマシンたちの仕上がりをリポートする

サーキットから悪路まで縦断するTRDの実力を探る

 モビリティリゾートもてぎにて、メーカー系チューニングブランド4社によって開催された合同試乗会。今回、TRDが用意してくれたのは、トヨタ86 「ZN6エボリューションパッケージ(仮)」、「ハイラックス スーパーワイドトレッドキット」、「ハイエース TRDセレクション」の3台。早速それぞれについて紹介していこう。

 まずはトヨタ86のZN6エボリューションパッケージ(以下ZN6エボ)。いまだ根強い人気のある先代ZN6型(2リッター)のトヨタ86。TRDが研究開発用に作り上げたサーキット走行専用車「86TRDグリフォン」という伝説の車両があり、そのノウハウを盛り込み、2014年にナンバー付きの市販コンプリートカーとして100台限定で発売されたのが「14R-60」だった。ZN6エボは、現代の技術でその14R-60に近い乗り味へと86を進化させるパッケージ。

 装着パーツは、走りにかかわる部分だけでも、まずKW製車高調(前後約15mmダウン)バネはフロント80Nm/リヤ90Nm。コントロールタイヤはブリヂストン・ポテンザRE-71RSとしてセッティング。ホイールはレイズ・ボルクレーシングのCE28。また、ブレーキはフロント対向4ポット、リヤ対向2ポットのモノブロックキャリパー。各部補強、GR86用クロスミッション(1・2速クロス、3・4速強化)、ローファイナル(4.100→4.555)、機械式LSDなどなど盛りだくさん。

 試乗してみると、乗り味は市販車というよりはグッとチューニングカー寄り。つまり、コンフォート性よりも速さを優先したセッティングだ。といっても足まわりはガチガチに硬いわけではなく、動き出しがスムースでフリクションの少ないもの。それでいてハードな走りにもしっかり踏ん張りを利かせてくれるタイプ。グリップ性能も強力で、タイヤのグリップとのバランスがよく、RE-71RSの性能をしっかり引き出してくれる。

 ミッションは1・2速を3速寄りにして、全体をファイナルで落とすセッティング。ギヤのつながりが小気味よい。これだけグリップを引き出していると、LSD付きとはいえ簡単にリヤのスライドは引き出せないが、うまくきっかけを作ってやると、2速はかなり自由にスライドができる。挙動も落ち着いていてコンロトールしやすかった。

 ボディの軋みがなく、ステアリング操作に対して素直にクルマが応答してくれるのは、ボディ補強が効いているのだろう。欲をいえば走り系のパーツはひととおり付けたいが、単品でいうと、サスキット、ファイナルギヤ、LSD、これに効果的にいくつか補強を施すところまでがステップ1。たぶんこれだけでも86のポテンシャルを引き出せると思う。


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