この記事をまとめると
■ホンダは2026年のスーパーGTに新型プレリュードGTをGT500へ投入する
■歴代GT500ではNSXやHSV-010など苦心のベース車選択が続いてきた
■空力面で課題を抱えたシビックに代わってプレリュードが反攻の切り札として期待される
プレリュードが早くもスーパーGTに登場
既報のとおり、ホンダは2026年のスーパーGTに、2025年9月に発売されたスペシャルティクーペ、プレリュードをベースとするGTカー「プレリュードGT」を最高峰のGT500クラスに投入する。
ホンダのGT500マシンといえば、2024年に投入したシビックタイプR-GTが大きな注目を集めたが、5ドアハッチバックをベースとする同マシンは空力性能で苦戦を強いられており、その優勝回数はわずか2回に留まることとなった。
ホンダ・シビックタイプR-GTのフロントスタイリング画像はこちら
当時のホンダの市販モデルのラインアップを考えると、モータースポーツのベース車両に使用できそうなスポーツモデルが少なく、スーパーGTにおいてもシビックタイプRを使用しなければならなかった……といった事情が伺えるが、振り返れば、ホンダはスーパーのGT500クラスにおいて、ベースモデルの選択にもっとも苦労したメーカーなのかもしれない。
トヨタはスープラ(JZA80)から始まり、レクサス時代にはSC430、RC F、LC500、そしてトヨタ復活時にはGRスープラを投入するなど、当時のフラッグシップスポーツでGT500にチャレンジした。
トヨタ・スープラ GT500のフロントスタイリング画像はこちら
ニッサンもR32、R33、R34の歴代GT-Rを経て、Z33フェアレディZ、R35 GT-R、そして7代目となったZ34フェアレディZを投入するなど、同社の2大スポーツ、GT-RとZでバトンを繋いできたのだが、ホンダは市販ラインアップの関係により、競技専用モデルや市販予定のコンセプトカーで参戦せざるをえなかった時期がある。
1997年にスーパーGTのGT500クラスへの本格的な参戦を開始したホンダは、当時のフラッグシップスポーツ、NSXを投入。2000年に道上龍選手がチャンピオンに輝いたほか、2007年には伊藤大輔選手/ラルフ・ファーマン選手がタイトルを獲得するなど最前線で活躍していた。
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