この記事をまとめると
■ボルボEX30のツインモーター4WDモデルの雪上性能を検証
■自然な操作感と鋭い加速を両立している点が魅力だ
■完成度は高いが細かな操作性や装備には課題も残る
小さなボルボに宿る本格性能
ボルボ最小のBEV専用モデル、EX30のツインモーター(4WD)の走行性能を探るため、雪を求めて上越妙高に向かった。EX30のベースモデルとなるRWD仕様はリヤモーター・リヤ駆動のシングルモーター構成である。基本はこのRWDがほぼ万能選手。つまり路面状況にかかわらずその走破性は高く、不満は出ない。
しかし、さすがに降雪地域では話が変わってくる。スパイクタイヤが使える時代では金属スパイクが雪や氷を引っ掻きグリップするから、RWDでもFWDであってもドライ路面のごとく走行可能だった。 だが、すでにスパイクは禁止。雪と氷にはスタッドレスタイヤで対応するしかない。基本的にゴムの物性で滑る原因の水分を除去し、トレッド面の細かな刻みやブロックのエッジ効果や変形で雪上、氷上に密着しようとするスタッドレスタイヤのグリップ限界は、スパイクタイヤのそれとはまるで違う。
スタッドレスしか使えない現代、FWDにしろRWDにしても2輪駆動では深雪や氷上では限界があることは否めない。となるとやはり4WDのツインモーターの出番となる。
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筆者はこの10年ほど完全に「ボルボ党」だ。V40クロスカントリーに始まり、XC40デビューと同時にXC40 T5 Rに乗り換え、2年後にXC40 PHEVのデビューでふたたび乗り換えたそのクルマは大のお気に入りで、5年も乗り続けるという個人的には極めて珍しい状況。手放さずに現在は身内の愛車となっている。
なので、過去形ではなくボルボ党は現在も継続中だ。好む理由は、乗員に対する温かみ。ボディやサスペンションの強度、剛性感の高さをもちながら、ドイツ車のような金属の塊感とは違う人肌の優しさがある。安全性をウリにする点も含めて、大まかにはそんな印象からだ。
EX30は、XC40やEX40よりもやや小ぶりなボディサイズと、リヤゲートをスパっと切ったデザインがボルボの新しいカタチとして印象的。ボルボのアイアンマークが埋め込まれているものの、BEVの象徴ともなっている「口」のないのっぺりしたマスクは、なにか物足りない気はする。走りや操縦性、操作系にも細かな注文はあるものの、ひととおりバランスがいい。だが愛車にするにはBEVに行く決心が付かず、踏みとどまっている。
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スタイリングはいいが、基本的にツートーンカラーを好まないので、ブラックアウトされたルーフやフェンダーアーチが目立たないように、ブラックの外板色でモノトーンに統一することで好みの存在になる、と一応完成図を想像してみた。実際に現車でブラックを確認しても超クール。EX30クロスカントリーでは前後の化粧プレートもブラックとなり統一感はいいと思うので、実際にこの目で見たいところだが、ブラックのクロスカントリーにはお目にかかれていない。