この記事をまとめると
■伝説レーサーのアルベルト・アスカリが創業したのが「アスカリカーズ」だ
■アスカリはミッドシップスポーツの「FGT」「エコッセ」「KZ1」などをリリースした
■現在のアスカリはプライベートサーキットの「アスカリレースリゾート」を運営している
伝説のF1レーサーが立ち上げたスポーツカーブランド「アスカリ」
1950年から1955年にかけてF1GPに参戦し、1952年と翌1953年にはスクーデリアフェラーリでドライバーズチャンピオンシップを獲得。さらに1954年にはあのミレミリアを制するなど、伝説のレーシングドライバーとして知られるアルベルト・アスカリ。このアスカリの名を掲げた自動車メーカー、「アスカリカーズ」社がイギリスのドルセットで設立されたのは1994年のことだった。
そのファーストモデルとなったのは、1995年のブリティッシュモーターショーでコンセプトカーとして発表された、ミッドシップスポーツの「FGT」。その可能性に大きな興味を抱いたオランダ人のレーシングドライバー、クラウス・ズワートが、FGTの製造権とともにアスカリカーズ社を買収。FGTをベースとするレーシングカー製作に着手し、デビューシーズンとなった1995年には、早くもシルバーストーンで行われたレースで優勝を飾るなど、その実力を世界に広く知らしめることに成功した。
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そしてズワースの胸中には、FGTでのレース活動を続けるなかで、さらなるプランが生まれることになる。それはFGTのロードバージョンの製作で、「エコッセ」とネーミングされたこのモデルは、1999年のアールズコートモーターショーで正式に発表されることになる。
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FGTとエコッセの大きな違いは搭載されるエンジンにあり、前者のそれはシボレー製(コンセプトカー)やフォード製(レーシングカー)のV型8気筒を採用していたのに対して、エコッセではBMW製のそれをハルトゲがチューニングしたV型8気筒が選択されている。
ちなみにその排気量は4.4リッター、4.7リッター、5リッターへと生産が進むなかで拡大され、3台のみが生産された最終モデルの5リッター仕様では、426馬力の最高出力を発揮するに至った。
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一方でボディパネルにファイバーグラスを使用することなどで、そのウエイトは1250kg前後を実現していたから、ミッドシップスポーツとしてのパフォーマンスは特筆すべきものだった。
さらに、トータルで19台が生産されたこのエコッセに続いて、ズワースは2003年にここで紹介する「KZ1」を生み出すことになる。「クラウス・ズワース1」を意味するネーミングをもつこのモデルは、その名のとおりズワース自身が企画、開発のリーダーシップを担ったファーストモデルで、2005年にその生産をスタート。新たにバンバリーの地に、総面積で4000㎡を超える新工場を建設することなども同時に発表された。
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生産台数が50台に限定されることもあり、KZ1には世界のスーパーカーエンスージアストからの熱い視線が集まった。