この記事をまとめると
■三角停止表示板には携行義務はないが高速道路で緊急停車した際の設置義務がある
■高速道路では設置しなければ反則金と違反点数の対象となり二次事故リスクも高まる
■携行するだけでなくいざというときにすぐ取り出せる場所へ保管しておくことが重要だ
停車していることを後続車に知らせて二次事故の発生を防ぐ
三角停止表示板は、一辺が45cm以上の正三角形で、赤色、そして光を反射する機能を備えた表示板だ。折りたたみ式で、クルマの荷室などに携帯できるようにしている。目的は、クルマが停車していることを、後続車に知らせることにある。
三角停止表示板画像はこちら
ただし、この三角表示板は、必ず携行しなければならないとの義務はない。新車を購入する際、標準装備として用意されることはあまりなく、顧客の判断に応じて別途購入することになる。
では、三角表示板は何のためにあるのか?
高速道路で路上に停車する必要があった際に、三角表示板をクルマの後方に設置し、後続車へクルマが止まっていることを知らせる義務がある。これを怠ると、反則金と減点の対象になる。何らかの事情で路肩などに停車する場合も、三角表示板を提示する義務がある。したがって、頻繁ではないにしても、高速道路を利用する機会が考えられるなら、三角表示板を車載しておくのが無難だ。
事故の際の三角停止表示板の設置画像はこちら
使う際は、折りたたんで荷室に車載していた三角表示板を取り出し、正三角形になるよう組み立て、停車したクルマから50m以上後へ離れた場所に設置する。50mも遠く離れた場所に設置する理由は、後続のクルマに停車したクルマがあることをあらかじめ知らせるためだ。
たとえば時速100kmで走行中に急ブレーキで止まれる制動距離は、50~60mといわれる。ただしこれは、ブレーキをかけてからの距離であるとともに、車両重量の違いや、タイヤの摩耗状況などによって数字は変わる。しかも、舗装路が乾いた状態での数値であり、路面が濡れる雨の日はもっと距離が伸びる。さらに、アクセルペダルからブレーキペダルへの踏み替え時間は、クルマが減速することなく走り続けることが想定されるので、停止までの距離はもっと伸びることになる。
そうしたことから、三角表示板を置く場所は、最低でもクルマの後ろ50m以上とされている。
三角表示板は、光を反射する機能を備えるので、夜間でもヘッドライトの明かりで存在を確認することができる。
夜間の三角停止表示板画像はこちら
ところで、三角表示板を備えていても、保管した荷室などに荷物が積まれていると、荷を降ろしてから取り出すことになる。その間に後続車がやってくることが考えられる。まして夜間であれば、後続の運転者が発見に遅れる懸念もある。三角表示板は所持していたが、設置が遅れて事故になった事例が報告されている。
まとめると、高速道路を走る機会のある場合は、三角表示板を携行する。それは後続車の追突など二次的事故を免れるうえで安心材料になる。携行に際しては、必要なときすぐに取り出せる状態で車載する。
かつて、メルセデス・ベンツは、三角表示板をトランクリッドの裏に設置し、トランクリッドを開けると三角表示板が見えるようにしていた。ただし、そのままではクルマの後方50m以上の場所へ設置することにはつながらない。それでも、トランクリッドの裏であれば、荷物を満載していてもすぐに取り出せる。
メルセデス・ベンツのトランク裏の三角停止表示板画像はこちら
また、トランクリッドの裏は、衝突事故などに際し、自動的に点滅するハザードランプに加え、トランクリッドが自動的に開くようにして三角表示板も示され、後続車への二重の警告につながった。二次事故の回避を含めた安全装備の考え方として、メルセデス・ベンツの取り組みは見習うべき対応であった。