この記事をまとめると
■WEC「富士6時間レース」でトヨタ8号車が劇的な逆転優勝
■残り55分の給油とタイヤ無交換が勝利を呼び込んだ
■8号車がドライバーズ選手権首位に浮上した
王者アルピーヌを0.591秒差で下す
WEC(世界耐久選手権)第6戦「富士6時間レース」が9月25日から27日にかけて富士スピードウェイで開催され、TOYOTA RACINGの8号車TR010 HYBRID(セバスチャン・ブエミ/ブレンドン・ハートレー/平川亮)が劇的な逆転で総合優勝を飾った。トヨタにとっては富士での通算10勝目、地元レースでは3年ぶりの勝利となる。週末の総入場者数は7万2000人を超え、昨年比109%の過去最高を記録。ル・マン24時間を制して凱旋したトヨタを大観衆が迎えた。
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予選は悪天候で中止となり、8号車は8番手、7号車(マイク・コンウェイ/小林可夢偉/ニック・デ・フリース)は13番手からのスタート。ウエットコンディションが残るなか、決勝ではアルピーヌの2台が終始1-2を形成する展開となった。7号車はデ・フリースが序盤にパンクに見舞われ、約1時間後には35号車アルピーヌとの接触でスピン。さらにその後、フルコースイエロー中の速度超過でドライブスルーペナルティを受け、12番手まで後退する苦しい戦いを強いられた。8号車も、4時間経過時にハートレーが1コーナーで007号車アストンマーチンに接触されスピンを喫し、平川へ交代した時点で6番手を走る状況だった。
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流れを変えたのは、残り55分で導入されたセーフティカーだった。GT3車両がガードレールにクラッシュしたことで、バリア修復のため中断が長引くと読んだエンジニア陣は、その時間を見越して給油を実施。さらにタイヤ交換を行わない戦略に打って出た。この判断でピットアウト後の8号車は一気に2番手に浮上し、ステイアウトしていた首位車がピットインしたことで、そのままトップに立った。
レースは残り20分で再開。雨が降り出し路面状況が難しくなるなか、それまで終始レースをリードしていたアルピーヌ勢が猛追を仕掛ける。ペースの上がらない35号車に対し、アルピーヌ陣営は好ペースの36号車と順位を入れ替える策で対抗し、36号車が一気に迫ってきた。最終スティントを担った平川は強いプレッシャーを受けながらもミスなく走り切り、0.591秒差で36号車を抑えてトップチェッカーを受けた。
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この勝利により、8号車はドライバーズチャンピオンシップで89ポイントを獲得し首位に浮上。7号車は8位フィニッシュで79ポイントとなり、10ポイント差の2位につける。マニュファクチャラーズチャンピオンシップでも、トヨタのリードは23ポイントに広がった。
平川は最後のセーフティカーが入るまで勝利は難しいと思っていたと振り返り、チームの戦略を称えた。ブエミも近年の勝利のなかでとくに印象的な1勝としており、終盤まで想像していなかった結果に感慨を語っている。一方、7号車の小林はチーム代表として、8号車の勝利を祝いつつも自チームのレース内容には課題が残ったと総括した。
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次戦は欧州に戻り、10月18日にカタルーニャ・サーキットで開催される第7戦バルセロナ6時間レースとなる。同じトヨタ陣営の2台がチャンピオンシップの1-2に並んだ状況で、残り2戦の戦いはますます熱を帯びそうだ。