牛糞で走るSUVに水素・アンモニアエンジンもあった! 「ジャパンモビリティショーbizウィーク2026」で見えた「クルマの未来」が想像以上におもしろい (1/2ページ)

この記事をまとめると

■2026年10月13日に「「ジャパンモビリティショーbizウィーク2026」が開幕した

■自工会は「マルチパスウェイ」をテーマにした展示を披露

■華やかなコンセプトカーが並ぶショーとは異なるが現実味のある実用技術に注目

もうひとつの「ジャパンモビリティショー」が開幕

 2026年10月13日、千葉県・幕張メッセで「ジャパンモビリティショー bizweek 2026」が開幕した。同イベントは、自動車メーカーだけでなく、異業種企業やスタートアップ企業などとの「共創」やビジネスマッチングを推進するイベントで、「ジャパンモビリティショー」と1年おきに開催されている。

 今回の「ジャパンモビリティショー bizweek 2026」で、もっとも大きなブースを設けていたのは自工会だった。そのテーマは「マルチパスウェイ」だ。

 ブースに足を踏み入れると、まず目に入ったのは、バイオメタンガスで走るスズキ・ビクトリス。じつはこの車両、インドではCNG(圧縮天然ガス)車として販売されている。スズキは、同車がCNGだけでなく、バイオメタンガスを燃料としても走行できることをアピールしていた。

 スズキは近年、インドに牛糞からバイオメタンガスを精製するプラントを建設するなど、関連する取り組みを進めている。理論上、牛糞から生成したバイオメタンガスを燃焼させて二酸化炭素が発生しても、その炭素はもともと大気中に存在していたものに由来するため、大気中の二酸化炭素を実質的に増加させないと考えられる。つまり、牛糞由来のバイオメタンガスは、カーボンニュートラルの実現に貢献する燃料というわけだ。

 実際、インドのバイオメタンガスプラントにはガス充填ステーションが設けられており、近隣に住むCNG車のオーナーが頻繁に訪れてはガスを充填していくという。地域住民の暮らしに根ざしているあたりも、いかにもスズキらしい。

 スズキの向かいには、ダイハツが小型エンジンを展示していた。同社が提案するのは、CO2フリーを目指す内燃機関の新たなアプローチとなる「水素・アンモニア混焼エンジン」だ。常温でも液化でき、運搬性に優れるアンモニアを主燃料とし、その一部を車載改質器で水素に分解。生成した水素を火種としてアンモニアと混焼させることで、出力を得る独自技術だ。

 高価な白金触媒や超高純度の水素を必要とする燃料電池車(FCEV)に対し、既存のガソリンエンジンの基本構造や部品の多くを流用できるため、大幅なコスト低減が期待できる点が大きな強みとなる。航続距離やインフラ整備など、実用化に向けた課題はまだ残されているものの、内燃機関を活用した脱炭素化への解決策のひとつとして期待されている。


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