3台の軽スポーツカー「ABCトリオ」 とは !?

3台の軽スポーツカー「ABCトリオ」 とは !?

「日本人が豊かになった時代に登場した」軽スポーツカー

 いまからちょうど四半世紀ほども前の話になるが、「ABCトリオ」という言葉があった。1990年代始めに登場したスポーツタイプの軽自動車3台の車名の頭文字をとったものだ。オートザムAZ-1(A)、ホンダ・ビート(B)、スズキ・カプチーノ(C)。ということで、「平成ABCトリオ」を紹介したいと思う。
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「カモメ型ガルウィングを採用し子供に人気」(写真はノーマルではありません。)

 人気トリオAは、マツダの販売系統のヒトツであった「オートザム」から登場したAZ-1(エーゼットワン)。1992年9月に登場し、軽自動車で初のガルウィングドアを採用、エンジンはシート後部に搭載(ミッドシップ)するなど超小型ながらスーパーカーを要素がたっぷり詰め込まれていた。WEB CARTOP

 ガルウィングという複雑な機構を取り入れながら、外装を特殊プラスチック(FRP)としたことで、重量を低減。軽自動車最強のアルトワークスゆずりのエンジンとロックトゥロック2.2回転という機敏な操作性と相まって究極のハンドリングマシンとして人気を博した。スズキにも「キャラ」としてOEM供給された。当時の価格は149万8000円。

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「軽自動車でミッドシップ・フルオープン」

 人気トリオBは、1991年5月に登場し、ミニNSXと呼ばれたホンダ・ビート。量産車世界初のミッドシップ、フルモノコックボディを採用したことで、オープンカーでありながら驚異的なボディ剛性を確保。ABCトリオで唯一の自然吸気エンジンでしたが、独立3連スロットルや特殊な燃料噴射システムにより、ライバル同等の64psを達成している。WEB CARTOP8500rpmまで回る高回転エンジンと日本一と絶賛されたシフトフィールで、パワーを使い切って走る楽しみを味合わせてくれた。また、軽自動車初めて4輪ディスクブレーキ、SRSエアバック、サイドインパクチビームを採用し、安全性にも注力していた。当時の価格は138万8000円。

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「イギリスでも発売されたFRオープンカー」(写真はノーマルではありません。)

 人気トリオCは、1991年10月、ロングノーズ・ショートデッキという伝統的なFRスポーツカースタイルを採用し、小さいながらもFRの本格派モデルを目指したスズキ・カプチーノ。独創の3分割ルーフはフルオープン、タルガトップ、Tトップ、クローズドと多用に変身が可能。WEB CARTOP軽自動車としては今なお唯一の4輪ダブルウィッシュボーンサス、ボディはアルミを使い、軽量化を図り、ABSやトルセンLSD、電動リモコンミラーをオプション設定するなど、走りもファッション性も含めて、当時のスズキの技術をすべて詰め込んだようなクルマだった。ABCトリオとしては最も長く生産された。発表当時の価格は、145万8000円。

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 現在は、AZ-1やカプチーノこそ、復活をしていないが、ダイハツ・コペンやホンダS660など、軽スポーツカーが話題となっている。

 1990年、日本人が豊かになったことを背景にし、各自動車メーカーが、遊び心のあるクルマを維持費の安い軽自動車規格で販売すれば売れるのではないかと考えたことが始まりで生まれたスペシャルな軽自動車。

 ABCトリオの発売から20年以上経った。再評価される日も近いかもしれない。

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