ホンダ・クラリティFUEL CELLのホイールに隠された5つの効能とは?

究極の性能を求めてホイールにもこだわった

 最近の電動系ホンダ車では、変わったデザインのホイールを使用することが多い。アコード・プラグインハイブリッドもそうだが、このクラリティも同様に風車風のホイールを採用している。

CLARITY001この風車風のホイール、実は相当にスグレモノなのだそうだ。軽量で高剛性、デザインに優れる、というだけでなく、放熱性と空力性能を両立しているという。構造はアルミホイールに樹脂カバーを装着したものである。5本スポークのように見えるが、実は樹脂カバーで隠されており、中身は10本スポークとなっている。

CLARITYwheel02燃料電池車の燃費向上は、エンジンに比べて全くと言っていいほど動力ユニットに期待できない。その分はシャシー側で頑張るしかないのだ。そのための空力ボディであり、軽量化なのである。

CLARITYwheel01そこにはホイールの果たす役目も大きい。空力だけを考えれば、ホイールはディッシュ形状(ホイールの外側を全面覆ってしまう形)が良いとされている。しかし塞いでしまうと、ブレーキで発生した熱を放出することができなくなってしまう。

 電動車になっていくと、より高いブレーキ性能が要求されるという。エンジンブレーキがないことがその大きな理由だ。そのためブレーキの放熱を十分考慮しなければならない。ブレーキからの視点で見れば、ホイールの開口面積はもっと開けてもらわなければならない、ということになる。

CLARITYwheel03そこで登場するのが、フィン形状樹脂キャップ。これで開口面積を減らしながらも効率よく中の熱を排出するのだという。もちろん、樹脂のキャップなので軽量で、開口を減らしているので空力性能も向上しているという。

 ホンダ・クラリティ フューエルセルはスグレモノ技術満載のクルマなのである。

 (写真:青山義明)


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