【速攻試乗】ガンさんこと黒沢元治が新型ホンダNSXを斬る! (1/3ページ)

回生があっても違和感を感じさせないブレーキフィール

 初代NSXが誕生した1990年から26年の月日が流れた。ついに新型NSXがデビュー、鈴鹿サーキットにて試乗できるという。


ボクは初代NSXの開発ドライバーを務め、「命をかけて」という表現を使っても過言ではないほどすべてをつぎ込んでクルマを仕上げた。それだけにNSXという名称には思い入れが深い。

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そして新型NSX。ボクは開発にはかかわっていないが、開発責任者のテッド・クラウスとは、以前アメリカで別のクルマを開発する際に「クルマとは何か」という話をし、ボクの考え方は十分に伝えている。

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早速試乗しよう。ピットロードを本線へ向かう間はEV走行。ハイブリッドカーであることを意識させられる。本線へと入り加速。十分な加速を示すが、3.5リッターV型6気筒エンジン+3モーターで、システム出力573馬力というスペックから想像したのは、もう少し強烈なものだった。

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 ホンダと言えば、過去のF1を見てもわかるとおり、世界最高のエンジンを作り出すことができるメーカーである。たとえば日産GT-Rは3.8リッターV型6気筒ターボで600馬力に達しているので、こうしたライバルを見ればNSXにはもっとエンジン単体での性能向上を期待してもいいのではないかと思う。

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そしてコーナーへ進入。感心したのはブレーキだ。いくらスーパースポーツであってもNSXはハイブリッド車であり、0.2Gまでは回生ブレーキを使用する。だが、サーキットで乗った限り通常の摩擦ブレーキのみのクルマと何ら遜色のないペダルフィーリングで、コントロール性も十分だ。

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 微細な減速を多用する状況でどうかは、今後の公道試乗を待たねば評価できないが、少なくともサーキットでは違和感なく、ドライバーの操作に対しリニアな減速度を示した。

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