チューニング界の巨人「HKS」がエコカー開発に本気! (2/2ページ)

燃料の自動切り替え時に違和感を感じさせないシステム

 写真のトヨタ・プロボックスで説明すると、基本システムは荷室下に取り付けられた燃料ボンベから送り出された200kg気圧のガスをレギュレーターで2.5kgまで減圧、インテークマニホールドに取り付けられたインジェクターからのガス供給など、その制御にカスタマイズパーツ開発のノウハウが存分に投入されている。

 燃費、エミッションとパワーを含めたトータル性能を引き出すとともに、始動時は着火性の高いガソリンで始動、一定の条件を満たすと自動的に天然ガスに切り替え、燃料がなくなったらガソリンに切り替わるなど使う人に違和感を与えない電子システムなどにHKSらしさを感じる。

 燃料代はLPGでガソリンの60%程度(2017年1月現在)と費用が抑えられるが、改造費を含めるとベース車に対してハイブリット車以上に価格差が開く。これも一般に普及しない理由の1つだ。

 HKSではBi-Fuel車が広く認知されるために、高出力なランサーエボリューションをデモカーに導入し、天然ガス車の可能性に向けて研究を重ねている。

 また、HKSではこのBi-Fuel事業のほかに、古くはオートレースエンジン、航空機用次世代エンジン、マリンジェットエンジン、住宅用制振装置の住宅関連事業(平成28年2月に販売中終了)、ドライブレコーダーの開発など幅広い分野にチャレンジしている。


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