【祝スカイライン60周年】歴代モデルを振り返る③「7代目から9代目」 (2/3ページ)

今なお多くのファンを抱える伝説の名車R32GT-Rが誕生

⑧8代目 R32型(1989年-1994年)

 R31での反省を踏まえて、平成元年に新しい時代を象徴する、走りのスカイラインとして登場。「1990年代までに技術の世界一を目指す」として日産が取り組んだ、901運動の代表的車種で、ベースモデルからシャーシを刷新。当時タブーとされたボディのコンパクト化を敢行し、機能重視のパッケージを採用。四輪マルチリンクサスを新たに投入し、ポルシェ944ターボにも匹敵する世界最高レベルのFR車のハンドリングに仕立て上げた。

 そのうえで、ベースモデルの販売開始から3カ月後に、ついにGT-Rが復活。初代のデビューからちょうど20年後、ケンメリGT-Rの生産終了から16年ぶりのカムバックだった。チューニングすれば、1000馬力にも耐えられる強力なRB26DETTエンジンに、トルクスプリット4WDのアテーサE-TSなどが与えられたGT-Rは、目標にしていたグループAレースで連戦連勝(29戦29勝無敗)。

 チューニングカーのベースとしても、他車とは一線を画す存在で、ゼロヨン、最高速、サーキットなどで次々と新記録を樹立。国産スポーツモデルのパフォーマンス&クオリティを、一気に10年分進化させた一台といっても過言ではない。

 なお、キャッチコピーは「超感覚スカイライン」だったが、型式のR32から、「サンニー」「アールサンニー」と呼ぶ方が一般的だ……。詳しくは「【ニッポンの名車】レースで勝つべく生まれた日産スカイラインGT-R(R32型)」をお読み頂きたい。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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