【祝スカイライン60周年】歴代モデルを振り返る③「7代目から9代目」 (3/3ページ)

再びボディを拡大して居住空間の充実を図った9代目

⑨9代目 R33型(1993年-1998年)

 名車と言われるR32だが、わがままなユーザーから、「室内が狭すぎる」「セダンじゃない」といった批判が寄せられ、9代目スカイラインは、再びボディサイズを拡大する方向に……。

 当初、クーペはR32ベース、4ドアはローレルと共用シャーシというプランだったが、最終的には全車が大型セダンのローレル共用ボディになってしまった! 専用シャーシが与えられたR32やR34に対し、イマイチ評価が低いのはこのため。スタイリングもしまりに乏しく、一体感がないのは否めず、結果として人気は低迷。

「本流グランドツーリングカー」というのが、R33のキャッチフレーズだったが、もはや覚えている人は少数派だと思われる……。

 マーケティングに一所懸命耳を貸したはずなのに、その結果、ユーザーからそっぽを向かれるというパターンに陥ってしまった一台。マーケティングからは名車なんて生まれないというのが、R33の教訓だ。

 しかし、シャーシにハンデ(?)を抱えながらも、ガソリンタンクをリヤシートの下に移したり、バッテリーを後車軸上(トランク)に設置するハイトラクションレイアウトなど、細かい工夫を凝らした。ニュルブルクリンクでのラップタイムを、R32GT-Rより、21秒短縮。CMでも「マイナス21秒ロマン」を標榜していたが、それも反感の対象に!? GT-Rではない、FRのタイプMなどに搭載された、RB25DET型エンジンの「リニアチャージコンセプト」など、技術的にはかなり進んでいた面もあるのだが、大きくて、間延びしたボディが「カッコ悪い」という評価は覆せず、技術者たちの努力が、報われないクルマになってしまった……。

 1997年にスカイライン生誕40周年を記念した限定車、「GT-R オーテックバージョン 40thアニバーサリー」を発表。第二世代GT-Rの開発ドライバーを務めた、現代の名工=加藤博義さんが、この4ドアのGT-Rを愛車にしているのは有名。ニスモから、このR33をベースにした、2.8リッター(400馬力)仕様のコンプリートカー「400R」も登場している。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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