【ニッポンの名車】ボディ拡大で走りは劇的進化! 日産スカイラインR33GT-R (1/3ページ)

ホイールベースを延長しボディも拡大

 どの世界でも二代目というのは難しい。とくに先代がセンセーショナルで、カリスマ性がある場合……。名機RB26エンジンを搭載した第二世代GT-Rの二代目、R33GT-Rもその二代目の難しさを嫌というほど背負って登場した1台だった。

 デビューは、1995年の東京オートサロン。モーターショーではなくオートサロンでの発表は、このR33GT-Rが市販車では初の試みだった。コンセプトは「究極のドライビングプレジャー」。その開発の主眼は、シャーシ性能のさらなる向上である。R32GT-Rで最後まで打ち消すことができなかったアンダーステアを解消すべく、前後重量バランスを改善。

 フロント59.4:リヤ40.6と、フロントヘビーだったR32GT-Rの前後重量バランスに対し、R33GT-Rでは、ホイールベースを105mm延長し(全長は+130mm)、燃料タンクをリヤシート下に配置。バッテリーもトランクに移設し、インタークーラーも軽量化。

 これらの改良で、R33GT-Rの重量バランスを、フロント57.5:リヤ42.5まで適正化し、本質的な部分でニュートラスステアに近づけている。そして見えにくいところでは、R32GT-Rが現役だった5年間のうちに、タイヤが驚くほどの進化を遂げていた。

  


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

愛車
日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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