【試乗】4WD&DCTなら完璧!? ホンダ・ヴェゼル ツーリングは1.5Lターボで軽快な走りを披露 (2/2ページ)

SUVとは思えぬ軽快な走りを堪能できる!

 エンジンを始動すると、ハイパワーユニットであるのもかかわらず静かでスムース。振動がよく押さえ込まれノイズもほとんど感じない。走り出してもその静かさのまま維持されるのはボディの骨格や遮音、防振仕様を欧州仕様と同じにしたためだ。ボディ補強は部分的に板厚を上げ、補強パッチを追加するなど手間が掛かっている。遮音や防振もコストがかかっている。とくにフロントのパワートレインまわりからの遮音は優秀で、回転を上げてもやかましさを感じさせない。むしろ車体後部から伝わってくるロードノイズの方が気になるくらいだ。

ヴェゼル

 ツーリングにはミシュラン・プライマシー3の専用タイヤが奢られ、ステアリング操舵に対するクイックな反応が得られている。これはVGR(可変ステアリングギアレシオ)の採用も相効していて、アジリティが高く感じられる。ホンダが提唱しているアジャイルハンドリングアシストも装備されていて、内輪ブレーキを細かくかける制御をしているので実際より100kgくらい車重が軽いクルマに乗っているようなハンドリングの印象を覚えた。ヴェゼル

 個人的には4輪駆動AWDの設定を望みたい。それは今回HVの4WD仕様に同時に試乗してみて完成度が高く感じられたからだ。SUVとしての機動性、全天候性を高めるのに4WDシステムは極めて効果的。ターボチャージャーが装着され、空気の薄い標高の高い場所でも力強いトルクが引き出せるツーリングなのだから、4WDとしてもより説得力があるだろう。またHV仕様が採用しているDCT(ツインクラッチトランスミッション)も制御の完成度が高まり好印象な変速フィールになった。1.5Lターボ+DCT+AWDのツーリングがあったら、かなり気になる!ヴェゼル

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中谷明彦 NAKAYA AKIHIKO

レーシングドライバー/2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

中谷明彦
愛車
マツダCX-5 AWD
趣味
海外巡り
好きな有名人
クリント・イーストウッド、ニキ・ラウダ

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