【試乗】日産ノートe-POWER 4WDの実力は? 電動車ならではの利点が見えた雪上ドライブ (1/2ページ)

ローパワーのリヤモーターだが雪道での効果は絶大

 日産のウインター試乗会が北海道の江別市で開催された。当初の予定では、クローズドの特設コースと一般道での試乗が予定されていたが、あいにくの荒天によりコースはもちろん、周囲の市街地も地吹雪によるホワイトアウトでまったく視界がなくなる場面もあり、途切れ途切れながらコース内のみでの試乗となった。

ノートe-POWER

 今回の試乗でのトピックス的車種となったのが、ノートe-POWERの4WD仕様だ。念のためにおさらいしておくと、ノートe-POWERは1.2リッターのガソリンエンジンにモーターを組み合わせたシリーズハイブリッドのパワーシステムを採用する。モーターはフロントが70kW、新たに追加されたリヤモーターは3.5kWとなる。以前キューブなどに設定されていたe-4WDのリヤモーターも3.5kWと同じ出力だった。ノートe-POWER

 このモーターはリチウムイオン電池によって駆動されるが、そのリチウム電池を充電するエンジンが搭載される。このエンジンのパワーは79馬力でトルクは103N・m。エンジンの出力はすべて充電に使われるので、エンジンスペックはあまり気にする必要はないだろう。ノートe-POWER

 もともと電動車両はきめ細かい制御が行われるので、雪道や氷盤路など滑りやすい路面は得意だ。しかし発進という面においてはやはり後輪も駆動し4WDとなるシステムは有効的。アクセルをスッと踏み出したときに滑り感なく前に出てくれるフィーリングはじつに気持ちのいいものだ。滑りやすい路面ではけっこうギリギリのトラクションで発進することも多く、ちょっとした上り勾配でも発進が難しくなることがあるが、そうしたときにはこの4WDシステムが大いに役立つ。ノートe-POWER

 後輪の駆動が走りに影響するのは発進時から低速領域だけと考えてよく、その後の走りには影響を感じない。だが、そこの部分が大切だ。発進の楽さはもちろんなのだが、ゆっくりとした速度で交差点などを曲がるときの安定感も高い。一般的なスタンバイ4WDでは、前輪が滑って(FFベースの場合)から後輪の駆動が始まるが、ノートeパワー4WDは0km/hから4WD状態となるので、安定感はかなり高くなる。


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