アメリカ人はクルマ好き! モーターショーに感じる日本との深度の差 (2/2ページ)

ボンネットを開けるだけで一悶着あった東京モーターショー

 数年前アメリカ旅行をしていた時にホテルのテレビをつけていたら、ある完成車メーカーのテレビコマーシャルで、新車を買ってきた(アメリカでは契約すればそのまま乗って帰ることができる)家に近所のお父さんたちが集まり、ボンネットを開けてあれこれ語り合うというものがあった。アメリカでは、まだまだそんな光景を見かける機会が多いからこそ、テレビコマーシャルに採用されるんだろうなあと羨ましく思った。

 フェアレディZやGT-Rは、今回特に何か改良が行われたというわけでもなく、ただブースに置いてあるだけなのだが、さまざまな年齢の“男子”が代わるがわる車内に乗り込んだり、ボンネットを開けては少年のような笑みをうかべていた。

 もちろん、まるっきり一般来場者(業界関係者ではない)というわけでもないようなので、興味の度合いも違うのだが、それでも東京モーターショーのプレスデーでもなかなか見ることのできない光景である。

 その東京モーターショーでは数年前にはプレスデーなのに、ボンネットを開けるにも“許可がいる”などとちょっとした騒ぎになっていたメーカーブースがあったと知人から聞いたことがある。このあたりでアメリカと日本の自動車文化の奥の深さの違い(当然アメリカのほうが深い)がわかってしまうところは非常に残念である。

 自動車産業の成長とともに、自動車文化も急成長している新興国でも、アメリカのようなクルマへの興味津々な様子を見ることができる。これはこれで、筆者の子ども時代の日本のような雰囲気なので、どこか懐かしく、そしてウキウキしてしまう。東京モーターショーでも、是非このような光景を見たいものである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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