赤バッチに黄色信号!? ホンダ・イギリス工場の閉鎖でタイプR存続の危機 (2/2ページ)

北米での人気が今後の存続にも影響する可能性大

 そうなったときに、純粋に内燃機関で性能を追求したシビックタイプRがイメージリーダーとして必要かどうかは大いに議論されるはず。環境規制が厳しくなる中で、歴代のシビックタイプRを生産してきたイギリスの工場が閉鎖になる影響も受けて、静かにフェードアウトしていく未来が見えなくもない。少なくとも電動化時代にふさわしいタイプRを提案する必要はありそうだ。

 ちなみに、現行のシビックタイプRに搭載されている2Lターボエンジンはアメリカの工場で生産。そう考えると北米向けにエンジンパワーを極限まで引き上げたタイプRが用意されることも考えられるが、彼の地では昔からシビックSiがスポーティグレードとして認知されている。

 実際、タイプRが北米で正規販売されるようになったのは現行モデルからであり、さほど歴史があるわけではない。現在は1.5Lターボエンンを搭載するシビックSiだが、タイプRを廃止してSiに300馬力級の2Lターボを載せたとしても商品企画としては成立するだろう。

 なお、北米向けのアコードにはタイプRと同等の2Lターボを搭載した「2.0T」というグレードがあり、6速MTと10速ATが組み合わされている。車格と価格のバランスからいうとシビックタイプRよりもアコード2.0Tで十分と市場は考えているかもしれない。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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