もはやコンパクトカーは存在意義を失う! それほど完成度の高いイマドキ軽自動車4選 (2/2ページ)

日本で一番売れている「クルマ」も実力十分

3)ホンダN-BOX

 もちろん、日本で一番売れているクルマであるN-BOXもコンパクトカーを凌駕する部分を数多く持っている。容量系軽自動車ならではの、ミニステップワゴンを思わせる存在感、両側スライドドアによる乗降性の良さ、軽自動車初のACCの装備はもちろん、とくに室内の広さは圧巻。

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 なにしろ身長172cmの筆者のドライビングポジション背後で頭上に240~260mm(190mm前後するシートスライド位置による)、ひざまわりに最大410mmものスペースがある。ひざまわり空間はコンパクトカーのなかでもっとも広いフィットでさえ275mm。オデッセイで335mmなのだから、デミオ100mm、スイフト160mm、パッソ&ブーン210mmでさえかすんでしまう。

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 そして走行性能もばっちり。以前、N-BOXのNAモデルで東京と軽井沢を往復したことがあるが(大人2名+犬2頭乗車+2泊3日の大荷物積載)、関越自動車道を、ACCを使ってスイスイ快適に走り、碓井軽井沢ICから軽井沢へアクセスする、上り坂が延々と続くバイパスさえストレスなく駆け上がれたほど。無論、ターボモデルなら下手なコンパクトカーを圧倒する動力性能、走りの質感さえ備えているのだからびっくり。売れに売れているのも当然と言える商品力の持ち主なのである。

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 なお、自動ブレーキ、前後誤発進抑制機能、歩行者事故低減ステアリング、ACC、車線維持支援システムなどを含むホンダセンシングや、夜の安全視界にかかわるLEDヘッドライトをグレードに関係なく、全車に標準装備している点も、メーカーの良心として褒められるところだろう。

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4)スズキ・ワゴンR

 日産デイズの良きライバルとなるのがワゴンR。通信機能やヘルプネットは持たないものの、内外装の質感、デザイン性の良さでは軽自動車最高峰。とくに横基調のインパネまわりのデザイン、先進感は圧巻。より新しいデイズを依然、リードしている。

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 走行性能もクラスでピカイチ。エンジンは高回転まで回してもスムーズかつ静かで、質の高い乗り心地、矢のように直進する高速安定性も、もう抜群。軽量なボディ、車重を生かし、多くのコンパクトカー真っ青な、軽快で爽やかさとゆとりある走りを味わわせてせてくれるのだ。

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 しかもマイルドハイブリッドによるターボの燃費性能はクラストップ、多くのコンパクトカーをしのぐ28・4km/L! 後席ひざまわり空間もデイズの最大340mmに次ぐ320mm。その、コンパクトカーを大きくしのぐ、圧倒的な広さの詳細については、N-BOXの項を参照していただきたい。

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 もちろん、価格、とくにターボについては安さ自慢のお手ごろコンパクトカーより高くなるものの、実力は上。どうしても軽自動車の黄色いナンバープレートに抵抗がある人にとっても、今では東京オリンピック特別仕様などの白いナンバープレートも装着可能なのである。

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 最後に、軽自動車のコンパクトカーよりコンパクトなサイズを生かした小回り性、駐車性の良さも、軽自動車を選ぶメリットとして忘れてはいけないポイントとなるだろう。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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