毎年GW恒例のニスモ鯉のぼりに異変!? スーパーGT第2戦は9万人超えの大盛況!【吉田由美コラム】 (2/2ページ)

GT-Rがブッチギリの独走かと思いきや……

 それが終わるといよいよメインイベント「スーパーGT」のウォームアップと決勝スタートです。今回は500㎞のレースで、110周。もし何かで遅れても最大18時20分がレースの終わりと決まっています。各マシンがピットから元気よく跳び出していきます。私はこのシーンも好き! プレスルームからピットを飛び出すマシンを見送ります。

 そしてマシンはコース上に並び、グリッドウォークの始まりです。私はこのシーンも好き。まずはエンジニアやチーム関係者がコース上に入り、その次にドッとゲストや報道陣がなだれ込みます。私はいつも先頭のほうのゲートから中に入り、後ろに向かって歩いていきます。なので、一番最初に見るのは先導するセーフティカーのホンダNSXです。

 そして今回のポールポジションは日産のエースカー#23の「MOTUL AUTECH GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)。ウイング脇には毎年富士のGW恒例、鯉のぼりが描かれています。鯉のぼりにまたがっている「金太郎」は、もちろん鉞を担いでいます。富士は足柄山近いですから。

 そしてよーく見ると、鯉のぼりには小さなクマの絵が隠しキャラ的に描かれています。そしてこの鯉のぼりの絵、左右で鯉の色が違います。ちなみに左側は赤、右側は黒の鯉です。今まで何度もこの絵を見ていますが、ここまでは気が付きませんでした。今回新しい発見!

 このことをニスモ・アンバサダー柿元邦彦氏に伺うと「とくに意味はありません。たぶん左右違うと余計に写真を撮ってもらえるのでは?」とのこと。この件は、この後も取材を続けてみます。

 レースはスタート直前から降り出した雨のため、ペースカー先導でのスタートとなりました。しかし雨はだんだん強くなり、遠くで雷も鳴りだしたため、15周で中断。するとフィニッシュゲートに電光掲示板で周回数、時間、赤旗のマークが出ています。先日リニューアルされ、表示方法が変わってわかりやすい! サーキットも年々進化しているようです。

 そしてレース再開。ポールポジションスタートの#23号車「MOTUL AUTECH GT-R」(松田次生/ロニー・クインタレッリ組)と#37号車「KeePer TOM’S LC500」(平川 亮/ニック・キャシディ組)が抜きつ抜かれつのデットヒート。その後、中盤は23号車がトップに。そのまま勢いが続きそうなので、私はNISMOで柿元さんのお話をお聞きすることに。そこは元GT500日産のエースドライバーで、現エグゼクティブアドバイザーの本山 哲氏と、柳田真孝氏がいるという豪華なお席。

 レース映像を見ながら、3人で確認するように話しています。当初、「雨の状況にもよりますがタイヤ次第かな。サスペンションも柔らかめにしているかも」とのこと。本日の路面の温度は最高で40度。しかしその後は下がる一方で、20度以下に下がる可能性も。

 余裕でトップチェッカーか、と思っていきましたが、110周もの長いレースだと最後まで何が起こるかわかりません。今回も案の定、途中で#38号車に抜かれるも、79周目のピットインでまたまた抜き返し。そして99周目に#38号車に抜かれるという……。私はあまりのエキサイトぶりに途中でプレスルームに戻ることも忘れ、最後までそこにとどまってしまいゴールを迎えてしまいました。

 GT500ではトップが#38「KeePer TOM’S LC500」。2位が#23「MOTUL AUTECH GT-R」、3位に#1「RAYBRIG NSX-GT」(山本尚貴/ジェンソン・バトン組)。GT300は#11「GAINER TANAX GT-R」(平中克幸/安田裕信組)という結果でした。「鯉のぼり」の件は迫り切れなかったので、引き続き取材します。


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