コロナ禍でマスクをしていても逃がさない! オービスで撮影された写真の顔が不鮮明でも捕まるケースとは (2/2ページ)

故意に顔を隠すなどしていた場合は捜査し逮捕に至るケースも

 出頭したクルマの所有者が、あくまで「ドライバーは自分ではない」と主張した場合、警察がその証拠写真で裁判に勝てそうだと判断すれば起訴されて裁判所が判断する。逆に出頭者が認めない以上、裁判をやっても勝てそうもないと判断すれば不起訴になる。

 出頭すると警察の取調室で事情を聴かれるので、相当なプレッシャーがかかるはずだが、運転者を特定するための証拠として不十分だという確信があれば、否認し続け裁判所の判断を仰ぐしかない。

 なお、出頭通知そのものを無視し続けると、最悪、逮捕されることもあり得るので、必ず出頭には応じること。そのうえで、自分の主張をはっきり伝え、都合の悪いことは答えなくても問題ない。ただ、黙秘はOKでも、ウソ(偽証)はNG。オービスが撮影した写真のドライバーが、クルマの所有者ではなく、家族、友人、知人などだった場合、その人物が誰かを伝える義務もない!?

 筆者周辺で調べてみると、出頭しマスクやサングラス、サンバイザーなどで顔の大半が隠れていた写真を見せられ、本人確認を否認した場合、不起訴で終わったという経験者が何名かいた。だが悪質な違反者、例えば顔を隠して、何度もオービスを光らせたというような違反者は、周辺捜査を行ってオービス以外の証拠を固め、逮捕されたというニュースも過去にいくつかあった。

 したがって、顔が写っていなければ検挙されないとは言い切れないので要注意だ。言うまでもなく、オービスを光らせるような速度では走らないことが一番であり、普段から安全運転を心がけることを忘れないようにしよう。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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