いまやRC Fのみ! なぜレクサスは「AMG」や「M」のように「F」を広く展開しないのか (1/2ページ)

5リッターV8エンジン搭載という縛りがあった

 レクサスのラインアップにおいて“F”というアルファベットは特別な意味を持っている。もともとは2007年にIS Fという特別なモデルの登場時に使われたもので、当時は「富士スピードウェイ」や「東富士研究所」といったトヨタのモータースポーツと先進技術を象徴するアルファベットであると説明があった。

 その後、GS F、RC Fと同じく“F”のついたモデルが登場した。いずれも共通しているのはエンジンが5リッターV8「2UR-GSE」を搭載していること。このエンジン、もともとはレクサスのフラッグシップであるLS用に開発されたV8エンジンをベースに、ヘッドを中心にヤマハ発動機と共同で改良することによって生み出されたスポーツユニットだ。

 現行のRC Fに搭載される「2UR-GSE」のスペックは、最高出力354kW(481馬力)/7100rpm、最大トルク535N・m(54.6kg-m)/4800rpm。排気量からすると、かなりの高回転エンジンといえる。コンビネーションを組むトランスミッションがダイレクト感のある「8-Speed SPDS」というのもIS Fからの伝統だ。

 しかし、すでにGSシリーズの生産終了が発表されている今、2UR-GSEを積むモデルは間もなくRC Fだけになってしまうのは時間の問題となっている。果たして、Fモデルはこのまま減ってしまうのだろうか。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

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