日本市場ではもはや風前の灯ともいえるほど縮小傾向
 日本にステーションワゴン・ブームを巻き起こしたモデルといえば、なにを思い浮かべるだろうか。1980年代までのワゴンは、「ライトバン」と呼ばれた商用車をベースに乗用仕立てにすることが多かった。そうしたなか、バンではなく走りを優先したスポーツワゴンとして、新しいキャラクターを提案したのが1989年に誕生したスバル・レガシィツーリングワゴンだった。
 初代スバル・レガシィ画像はこちら
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 その正統な後継モデルが、ステーションワゴン専用車であるスバル・レヴォーグで、間もなく初めてのフルモデルチェンジを予定しているのは、ご存じのとおりだ。
 東京モーターショー2019に展示された新型レヴォーグのプロトタイプ画像はこちら
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 とはいえ、レガシィツーリングワゴンの全盛期には、日産ステージアやホンダ・アコードワゴン、トヨタ・アベンシスワゴンなど、各社からさまざまなライバルが登場していたが、いまや国産ステーションワゴンは希少車種となっている。日産の国内向けラインアップからステーションワゴンは消滅、ホンダもフィットベースのシャトルを用意するのみだ。あとはマツダMAZDA6ワゴン、トヨタがカローラにふたつのバリエーションを設定するのとプリウスαくらいのものだ。そんなわけで走りを重視したガソリンターボのステーションワゴンとしては、レヴォーグの孤軍奮闘状態となっている。
 シャトル、カローラツーリング、MAZDA6、プリウスαのイメージ画像はこちら
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 一方、輸入車ではステーションワゴンの選択肢は豊富だ。とくにドイツ車のステーションワゴンのイメージが強い。メルセデス・ベンツでいえば、よりスポーティなワゴンであるシューティングブレークを含めると、CLA、Cクラス、Eクラスの3モデルに用意されているし、BMWでは3シリーズと5シリーズにステーションワゴンが設定されている。
 メルセデス・ベンツCクラスワゴン画像はこちら
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 アウディはA4とA6にアバントと呼ばれるステーションワゴンをラインアップしている。VWではゴルフとパサートにヴァリアントと名付けたステーションワゴンが存在。そのほか、フランス車でいえば、プジョー308と508にステーションワゴンがある。スウェーデンのボルボはV40、V60、V90にそれぞれワゴン(エステート)を設定している。
 VWゴルフヴァリアント画像はこちら
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