レヴォーグの孤軍奮闘状態! ヨーロッパじゃ人気なのに日本で「ステーションワゴン」が「衰退」するワケ (1/2ページ)

日本市場ではもはや風前の灯ともいえるほど縮小傾向

 日本にステーションワゴン・ブームを巻き起こしたモデルといえば、なにを思い浮かべるだろうか。1980年代までのワゴンは、「ライトバン」と呼ばれた商用車をベースに乗用仕立てにすることが多かった。そうしたなか、バンではなく走りを優先したスポーツワゴンとして、新しいキャラクターを提案したのが1989年に誕生したスバル・レガシィツーリングワゴンだった。

 その正統な後継モデルが、ステーションワゴン専用車であるスバル・レヴォーグで、間もなく初めてのフルモデルチェンジを予定しているのは、ご存じのとおりだ。

 とはいえ、レガシィツーリングワゴンの全盛期には、日産ステージアやホンダ・アコードワゴン、トヨタ・アベンシスワゴンなど、各社からさまざまなライバルが登場していたが、いまや国産ステーションワゴンは希少車種となっている。日産の国内向けラインアップからステーションワゴンは消滅、ホンダもフィットベースのシャトルを用意するのみだ。あとはマツダMAZDA6ワゴン、トヨタがカローラにふたつのバリエーションを設定するのとプリウスαくらいのものだ。そんなわけで走りを重視したガソリンターボのステーションワゴンとしては、レヴォーグの孤軍奮闘状態となっている。

 一方、輸入車ではステーションワゴンの選択肢は豊富だ。とくにドイツ車のステーションワゴンのイメージが強い。メルセデス・ベンツでいえば、よりスポーティなワゴンであるシューティングブレークを含めると、CLA、Cクラス、Eクラスの3モデルに用意されているし、BMWでは3シリーズと5シリーズにステーションワゴンが設定されている。

 アウディはA4とA6にアバントと呼ばれるステーションワゴンをラインアップしている。VWではゴルフとパサートにヴァリアントと名付けたステーションワゴンが存在。そのほか、フランス車でいえば、プジョー308と508にステーションワゴンがある。スウェーデンのボルボはV40、V60、V90にそれぞれワゴン(エステート)を設定している。


山本晋也 SHINYA YAMAMOTO

自動車コラムニスト

愛車
スズキ・エブリイバン(DA17V・4型)/ホンダCBR1000RR-R FIREBLADE SP(SC82)
趣味
モトブログを作ること
好きな有名人
菅麻貴子(作詞家)

新着情報