衝突被害軽減ブレーキすら普通に見える! 続々「当たり前化」する安全装備と「次にくる」デバイス (2/2ページ)

各社の新機能はJNCAPの試験項目を意識していることがわかる

 日本では1995年から、JNCAP(日本版新車アセスメントプログラム)として、衝突安全性能評価から始まった。つまり、衝突後の被害を軽減する考え方だ。

 衝突前の状態に対して、予防安全性能評価が始まったのは2014年度とまだ歴史が浅い。アイサイトが大きなきっかけとなった、対車両での衝突被害軽減ブレーキである。

 さらに、2016年度からは昼間の対歩行者、次いで2018年度からは夜間で街灯ありの状態での対歩行者、そして2019年度からは夜間で街灯なし状態での対歩行者・衝突被害軽減ブレーキが試験項目となった。

 また、車線逸脱についての警報装置が2014年度から、ステアリングの補助が入る車線逸脱抑制が2018年度から。

 そのほか、対向車に対するヘッドライトの自動切り替え(高機能前照灯)が2015年度から、ペダル踏み間違い時加速抑制装置が2018年度から加わっている。

 このように、2014年度からの流れを見てみると、トヨタ・セーフティ・センス、ホンダセンシング、日産プロパイロットなどの新機能搭載はJNCAPの試験項目を強く意識したタイミングで登場していることが分かる。

 また、JNCAPに対して、欧州のEURO NCAPが少し先行するイメージがある。その観点でいえば、これから日本でも採用が進むのは、交差点や見通しの悪い道路での出会い頭の事故を予防するため試験項目が加わる可能性が高い。

 技術的には、前方向けカメラの広角化や、車両前部に斜め前方向の動きを感知するミリ波レーダーの搭載が考えられる。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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