レアだけどじつは最高の選択! 「後席あり」オープンカーがオススメの理由とは (2/2ページ)

オシャレなうえに悪路もイケるSUVのオープンモデルも!

 さて、オープンカーと言えば、気候的に欧米のほうが需要が大きいのはもちろんだ。メルセデスベンツ、BMW、VW、ボルボ、プジョーなどに4シーターオープンモデルが用意され、また、レンジローバーのイヴォークカブリオレのような異色作もある。

 現在、新車で手に入るモデルとしては、メルセデスベンツC180カブリオレ、E200カブリオレ、E300カブリオレ、BMW4シリーズカブリオレ、ポルシェ911カブリオレ、シボレーカマロコンバーチブルなどがある。

 輸入中古車に目を向けると、なつかしいVWゴルフカブリオ、VWビートルカブリオを筆頭に、このSUVブームのなか、最高にオシャレで、太陽と風だけでなく悪路とも仲良くなれる、2017年に加わった先代レンジローバー・イヴォークコンバーチブルがある。ボディサイズの余裕から、後席も背もたれこそ直立気味なものの、そこそこ実用的でセレブになったかのような気分が味わえるのもレンジローバーならでは。ただし、激レアモデルだから、中古車の入手は極めて困難。じっくり探す必要がある。

 と、国産、輸入車の4シーターオープンモデルを紹介してきたが、妻子持ちのファーストカーとして薦められるのは一部のクーペベースのオープンモデルとなる。やはり、セダンやクーペ、ワゴン、SUVと比べ、後席は緊急席的な仕立てになっていて、大人がゆったり乗れるはずもない。さらに、高速走行では風の巻き込みが尋常ではなく、夏の炎天下では熱中症との戦い!? にもなる。ただ、2ドアクーペと比べると、トップを下ろしておけば、屋根がないぶん、かがまずに乗り降りできるメリットはある。

 後席や荷室を含めた実用度の高い4シーターオープンモデルとしては、クーペベースのメルセデスベンツC/Eクラスカブリオレ、BMWのカブリオレが挙げられるが、それ以外のオープンモデルは、たとえ4シーターであっても、後席は”オープンモデルとして”便利な荷物置きとして重宝するのが正解かも知れない。2シーターのオープンモデルより、コートやバッグを室内側に置けるため、はるかに実用的ながら、「基本は2シーターで、背後の室内に荷物スペースがある」というイメージを持つのが正解ではないだろうか。そのあたりを勘違いし、妻子に相談なくファーストカーとして買ってしまうと、最初は目新しさで喜ぶかもしれないけれど、後々、ブーイングの嵐になる可能性があるのでご注意を。ハワイでオープンカーのレンタカーを借りて、数日間、最高のシチュエーションで楽しむのと、日本で所有するのとでは、脱生活感でも、大きな違いがあるということだ。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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