欧州はプラグインハイブリッドが拡大! トヨタが本気になっても日本ではイマイチ普及しないワケ (1/2ページ)

石原さとみさんもイチオシだったのに!?

「ハイブリッドの次は、なんだ?」

 そう銘打って2017年2月、大々的に登場したのが2代目トヨタ「プリウスPHV」だった。東京臨海地域で開催された記者発表会は、舞台に大型ディスプレイを駆使した華やかな雰囲気で、登壇者も豪華だった。

 冒頭から、初代プリウスの開発者である内山田竹志・トヨタ会長が直々の説明。社会におけるハイブリッド車の必要性と重要性を丁寧に語った上で、「次は、これだ」として第二世代のPHVを登場させた。

 トヨタはプラグインハイブリッドを、三菱自動車や欧米メーカーのようなPHEVではなくPHVと表記する。技術的には、PHEVとPHVに明確な違いはない。さらにトークショー形式として、壇上にはさきごろ婚約を発表した、人気女優の石原さとみさんが登場。詰めかけたカメラマンに対して、普通充電器からプリウスPHVに充電をするポーズをとった。

 こうして、トヨタがPHVをイチオシ商品としたことで、自動車メディアや経済メディアの多くが「日本でもついに、プラグインハイブリッドの本格普及が進むか!?」と書いた。

 ところが、大きな期待とは裏腹にハイブリッドからプラグインハイブリッドの乗り換えが、その後どんどん進んだという印象はない。日本カーオブザイヤー2019-2020を獲得した「RAV4」でもPHVが導入されて、初期生産分の予約が殺到するなどはしたが、販売台数規模はまだ小さい。

 プリウスであれ、RAV4であれ、人気のハイブリッド、またはハイブリッド仕様があるのに「さらに、次」に向かって大きく踏み出すことはできていない。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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