普通に使うのにも「難儀」するほどのダメっぷり! それでも「ナゼか愛せる」絶版車4選 (1/2ページ)

レスポンスの高さやドライビングスキルを学べるといった良さも!

 クルマを選ぶポイントは広さや燃費に代表される実用性、クオリティや高級感、コストパフォーマンスなど多岐に渡るが、運転する楽しさをはじめとした趣味性もある。趣味性の高いものには「ダメなクルマもあるし速くもないけど、笑っちゃうくらい楽しい気分にさせてくれるクルマ」というのもある。今回は思い浮かぶ絶版車を挙げていこう。

1)ホンダ・ビート

 ホンダS660の大先輩となるビートはなにより人が2人乗ったら、ほかに運べるのはほんの申し訳程度にあるラゲッジスペースに置ける「フランスパン」くらいの大きさのものくらいだ。さらにビートは3連スロットルではあるが、660ccのNAエンジン、オープンカー、ミッドシップ(そのため熱の問題でラゲッジスペースにフランスパンは置けない)という三重苦により非力なうえに車重も軽くなく、速いわけがない。その代わり乗用域でもやむを得ずアクセルを深く踏める機会が多々あることや、3連スロットルによるアクセル操作に対するレスポンスの良さなど、250ccくらいのバイクのような楽しさを毎日でも味わえる。

2)マツダ・ロードスター初代&2代目モデル

 初代と2代目のロードスターは2人乗りながらまずまずの広さがあるラゲッジスペースを備えるので、実用性はそれなりにあるが、音はうるさく、速さを考えたら当時の基準ですら燃費もよくはなかった。筆者は2代目モデルの前期型1.8 リッターに乗っていたことがあるが、その速さは全開で1速から忙しく3速までシフトアップしてもスピードメーターは高速の法定速度に達していなかったという具合だ。

 しかしビートほどではないにせよ、パワーのなさゆえのアクセル開度の深さや運転の先生のようにドライビングスキルを学べる点、無理のないシンプルなクルマだけにサーキットなどのスポーツ走行でも信頼性、耐久性が高く、壊れても直しやすいことは非常にありがたい。

 楽しさだけで言えば初代モデル初期の1.6リッターが車重の軽さに加えエンジンもシャープに回りベストだが、どれを買っても楽しめる点もロードスターの素晴らしさだ。


新着情報