買ったのに乗れない! いま話題の新型車の「納期遅延」が常態化しているワケ (2/2ページ)

今後は発表直後の納期遅延が当たり前となるか

 一般的にそのクルマ全体が深刻な納期遅延のように見えても、じつは同じ車種のなかでも納期が異なるケースもある。2020年6月に発売となったハリアーは、いまもなお高い人気が続いており、本稿執筆時点でオーダーをかけても納車は2021年5月以降との情報もあるが、ここまで深刻な納期遅延はごく一部の仕様となっているようだ。ハリアーのなかで納期遅延が深刻なのは、ハイブリッド4WDのZ レザーパッケージでボディカラーがプレシャスブラックパール、さらに調光パノラマルーフをオプション選択したケースとなる。これ以外の仕様では、それほど待たずに納車となるケースもあり、WEBサイトでの出荷目処では「ディーラーで確認してください」となっている。

 これは、生産計画を立てた当時には、それほど選択されないだろうというボディカラーやオプションが、想定外に選択されてしまった結果、生産が間に合わなくなったといっていいだろう。

 納期遅延は“想定外”な事態で発生しているのは間違いない。しかも、単純に発売してみたら、人気が高かったという“想定外”もあるが、メーカーが需要予測がしっかりできていなかったことが、昨今の納期遅延の常態化を招いているといっても過言ではない。納期遅延で収まるのならいいのだが、RAV4 PHVのように、バッテリー供給の問題があったにせよ、発売直後に“完売御礼”といったことが今後は珍しくなくなるかもしれない。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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