買えば強制的に付いてくる「巨大サンルーフ」! ダイハツ・タフトの「ガラス屋根」にデメリットはないのか? (2/2ページ)

「上質な乗り心地」という点ではハスラーには敵わない

 が、しかーし、真夏の炎天下ではどうなのか? タフトのスカイフィールトップの画像では、ほぼガラス面だけの写真で紹介されているものの、じつはシェードが備わり、ガラスルーフを遮断してくれるのだ。さらにガラスそのものもスーパーUV(紫外線)カット&IR(赤外線)カット機能があるため、ガラスルーフなしの車両と比較すれば確かに車内の温度上昇、暑さではやや劣るものの、そこはエアコンや換気で補える範囲だろう。

 加えて、タフトのスカイフィールトップには、さらなるメリットがある。最近の軽自動車にはツートーンルーフが設定されている車種も多く、日産デイズやホンダN-BOXなど、ルーフが塗り分けられているとデザイン性はもちろん、車格までアップして見えるのだが、そのぶん特別料金となり価格もアップ。

 ところが、タフトはモノトーンのみのボディにして、全車に標準のスカイフィールトップの前を黒くしているため、特別料金なしで、なんちゃってブラックツートーンルーフボディに見えるのだ(ブラックマイカメタリックを除く)。つまり、ツートーンカラー狙いの人にとってはじつにお得なのである。

 ただ、ワイルドなルックスのクロスオーバーモデルで最低地上高に余裕があり、重量物のスカイフィールトップを頭に乗せているため、重心は高くなりがちで、そのため(転倒防止?)なのか、足まわりは固め(ルックスとはテイストが合致!?)。乗り心地に関しては、”サンルーフの設定のない”、しかし、フラットかつしなやかで、上質極まる乗り味に驚かされるハスラーに敵わないというのが率直な印象だ(とくにキツい段差の乗り越え時)。

 タフトはダイハツが説明するように、ニッチなマーケットに向けた、価格を重視した遊びグルマ。ダイハツ・タント、ウェイク、ムーブ、ムーブキャンバスといった幅広いラインアップを持っているからこそ、作り出せたほかとは違う1台である。デザインが好きなら、スカイフィールトップに魅力を感じたら、多少のデメリットなど考えずに買う!! サンルーフが嫌い、乗り心地重視なら買わない!?……でいいんじゃないだろうか。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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