不具合がなくても「要交換」! クルマの健康を保つための「16の消耗品」の替え時とは (2/2ページ)

オイル関係やブレーキ、フィルター類もチェックしたい項目だ

<油脂類>

 エンジンオイルやオイルフィルターは、それぞれ定期的に交換しているからいいとして、その他の油脂類をみていこう。

6)ATF

 ATフルードは、メーカー側は無交換でOKとしている場合も多いが、熱による劣化は避けられないので、できれば2~3年・2~3万キロごとには交換したい。銘柄はメーカー純正かメーカー指定品が大前提。定期的に交換することで、変速ショックが減って、ミッション本体の寿命が延びる。

7)MTオイル

 MT車のミッションオイルは、2万キロぐらいが目安。ミッションオイルにはオイルフィルターがないため、鉄粉などが混ざりやすいので、いいオイルを早めに交換すると、良好なシフトフィールが維持できる。

8)デフオイル

 駆動系ではもうひとつ、デフオイルも面倒をみなければならないところ。サーキットなどを走らない限りは、車検ごとに交換しておけば安心だ。

9)ブレーキフルード

 ブレーキフルードが劣化してくると、水分が混入し、沸点が下がってしまう。沸点が下がるとペーパーロック現象が起きて、いざというときブレーキの利きが悪くなるので、車検ごとの交換が基本。新品時はほぼ透明だが劣化してくると茶色くにごってくるので、色がついてきたら交換してもいい。

 だいたい2~3年の走行で吸湿量が3.5%といわれ、新品時に205℃以上の沸点があるフルードが、2~3年で約150℃ 程度まで低下してしまう。

10)クラッチフルード

 MT車のクラッチフルードも、ブレーキフルードと成分は同じ。ブレーキほど熱の影響は受けないが、やはり変色してきたら交換したい。

 放っておくと、酷暑時にクラッチが切れなくなることも……。

11)LLC

 ラジエターのクーラントも消耗品。経年劣化で防錆効果が落ちてくるので、通常は車検後との交換がおすすめ。最近主流になりつつある長寿命タイプのLLCなら、5~9年ぐらいは大丈夫。

<ブレーキ>

12)ブレーキパッド

 ブレーキパッドは、摩擦材の厚みが2ミリになったらもう限界。できれば3ミリぐらいで交換したい。

13)ブレーキローター

 あまり知られていないかもしれないが、ブレーキローターも走行距離に応じてけずれ、薄くなっていく。ローター本体に「MIN TH ○○mm」と摩耗限界値が刻印されているので、タイヤを取り外すたびに厚さを測って確認しておこう。だいたい新品時から2ミリ薄くなったら交換時期だ。またローター表面が波打ったり、偏摩耗しているようなら、もっと早めに交換となる。

<フィルター類>

14)エアフィルター

 エアフィルターは通常5万キロごとの交換が目安。ただ、ほこりの多い環境など、シビアコンディションで走る機会が多い人は2万5000キロで変えよう。

15)エアコンフィルター

 車内への花粉やほこりの侵入を防ぐエアコンフィルターは、1年もしくは1万kmで交換。毎年花粉シーズンが終わって、夏が来る前に交換してしまうのがベストだろう。

16)バッテリー

 現代のクルマの生命線といってもいいバッテリー。高性能なバッテリーになればなるほど、寿命ギリギリまで仕事をしてくれるので、ある日いきなり突然死する傾向が……。

 バッテリーの寿命は使用状況や車種、バッテリーの種類によって大きく変わるが、平均すると2~3年といわれている。3年以上使用したら交換してしまうのが良策だ。


藤田竜太 FUJITA RYUTA

モータリングライター

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日産スカイラインGT-R(R32)/ユーノス・ロードスター(NA6)
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