これが世界標準! いま日本はキャッシュで買える「金持ち」でも新車購入でローンを組むワケ (1/2ページ)

現金一括派向けのローンも利用者が増えている

 ダイハツは1月4日から行った、「大初夢フェア」のなかで、2020年12月より展開している、1.5%特別低金利ローン(残価設定ローンが対象)の実施が強調されていた。ちなみにこのキャンペーンは3月末日まで実施されている。ホンダもN-ONE、オデッセイに1.9%、フィット、フリード、ステップワゴンに2.5%の特別低金利ローン(残価設定ローン)を設定している。スズキも1月3日から3月末日までジムニー系を除き、1.9%の特別低金利(残価設定ローン)を設定しており、三菱も車種指定で2.4%の低金利ローンキャンペーンを展開している。

 単純に融資だけで利益を出そうとすると、金利が4.5%を下まわらないレベルの金利設定が理想的ともいわれているので、前述して紹介した特別低金利ローンは、新車販売支援策として、利益をある意味度外視して設定されているといってもいいだろう。

 以前は、年度末セールのような“増販期”では、「これだけ特別装備がついて20万円お得です」といったアプローチが販売促進に効果的といわれていた。しかし、いまどきは新車販売現場の認識でいえば、ローンを組んで新車を購入するのが主流となっているので、増販期には“金利の低さ”をアピールすることのほうが、販売促進には効果を発揮するということを物語っている。

 残価設定ローンでは、金利が低いだけではなく、3年後や5年後の“残価分”として据え置いた、支払い最終回の返済額の精算について、当該車の返却や同じメーカー系ディーラーで、同一メーカーの新車へ乗り換えれば、現金での精算が必要ないという部分もメリットが大きい。いまでは“全2回払いローン”なども、現金一括払い派向けに用意するディーラーもあり、この場合は金利(低め)は発生するものの、手数料も含めた支払総額の4割ほどは、車両返却や同一メーカー車への乗り換えで相殺されるので、現金で購入するより、かなりの金額が手元に残ることになっている。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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