日本を支える「軽自動車」が危機! 純ガソリン車の販売禁止がもたらす「想像以上」のダメージ (2/2ページ)

マイカー離れも加速してしまう可能性アリ

 半ば無理やり軽自動車の電動化を進めれば、“生活弱者いじめ”との批判が出てきてもおかしくない。純ガソリン車の販売禁止直前に大量に軽自動車の自社届け出を行い、未使用中古車として在庫を大量にストックして、販売禁止後もしばらくは純ガソリンエンジン軽自動車が販売の中心になることも十分考えられる。現状では中古車の取り扱いがどうなるかは明らかではないが、軽自動車は車齢15年を経ていたり、走行距離が10万kmを超えていても引き合いが多く、これらを乗り継ぐひとも多い。しかし中古車での純ガソリンエンジン車の販売が続き、中古車人気が高まり、相場全体を押し上げることになれば、これもまた政府による“生活弱者いじめ”と捉えられても仕方ないだろう。

 さらに都市部では「もういいや」と、車両電動化とともに、マイカー保有をやめるひとが続出することも十分考えられる。

 やろうとしていること自体は否定するつもりはないが、国民に対するアプローチが唐突的でお世辞にもよくない。説明ベタで“いきあたりばったり”的な表明では、筆者のような小心者は不安ばかり増幅するだけで身体にもよくないと思うのだが……。それに自動車産業が国の重要基幹産業であることを政府など、政策に関わるひとはくれぐれも再認識していただきたい。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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