日本の道交法は厳しめ? 緩め? 世界各国と比較してみた (2/2ページ)

スマホ「ナビ」の扱いは欧米のほうが許容気味

 先進国でも日本との差を感じる場合がある。たとえば、車内でのスマホの取り扱いについてだ。

 日本では車内でのスマホ使用や、車載器や後付けカーナビなどの画面を注視することに対して、罰則規定が2019年12月に強化されたことは記憶に新しい。

 欧米でも、車内のスマホ使用については日本と同様に厳罰化の動きがある一方で、スマホのカーナビ利用については、取締りが少し緩い印象がある。スマホのカーナビ利用は、日本でも同様に欧米では若い世代で多いが、欧米では中高年でも利用するケースが多い。

 なぜならば、そもそも欧米では中小型車では車載カーナビの普及が日本に比べてかなり低くかったため、スマホ登場前までは、オランダのTomTomやアメリカのガーミンなどのPND(パーソナル/ポータブル・ナビゲーション・デバイス)など簡易的カーナビが主流だったという、社会背景がある。

 道路交通法、それ自体は国連加盟国間での共通認識があるなど、法的な内容に大きな違いはなくとも、社会環境によってその実効性には差がある。それが、各国や各地域を巡っての実感だ。


桃田健史 MOMOTA KENJI

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