ヤリスは絶対王者N-BOX超えなるか? デッドヒートが続く2020年度「販売台数バトル」の行方 (1/2ページ)

常勝ホンダN-BOXに暗雲が……

 自販連(日本自動車販売協会連合会)から登録車、全軽自協(全国軽自動車協会連合会)から軽自動車の、それぞれ2021年2月における通称名(車名)別販売ランキングが発表された。筆者が軽自動車も含んだ(含軽統計)総合ランキングを作成すると、2021年2月にもっとも売れたのは、トヨタ・ヤリスシリーズ(ヤリス クロス含む)が2万559台を販売しトップとなった。

 常勝ホンダN-BOXは1万8591台を販売し2位。筆者は以前、2021年になってからは、2020年末にマイナーチェンジを行ったN-BOXの勢いが戻るので、「ヤリスシリーズのトップ維持は厳しいのでは?」と分析したが、1月だけでなく2月までもヤリスシリーズが総合ランキングでトップとなり、筆者の読みの甘さを猛省している次第である。

 こうなってくると、気になるのが2020事業年度締め(2020年4月~2021年3月)での、年間販売トップがどうなるかである。自販連と全軽自協の統計を基に、筆者は2020年4月から2021年2月までのヤリスとN-BOXの累計販売台数をまとめたところ、じつに興味深いものとなった。

 ヤリスの2020年4月から2021年2月までの累計販売台数は17万4186台、一方のN-BOXは17万736台となった。つまり、3月を残す時点で常勝N-BOXがヤリスに負けているのである。しかしその差は3450台なので、現時点でヤリスがこのまま逃げ切れるとも言い切れないデッドヒートが続いている。

 2020年3月の単月販売台数を見ると、N-BOXは2万2078台となっており、N-BOXはトップ死守のためもあり、大量の自社届け出を行い実績の底上げを行ってくることは十分考えられるから、まだまだ結論は出せない状況にある。

 ただ、ヤリスは納期が2カ月ほどとされ、ヤリス クロスにいたっては最長で納期が7月になるとの話もある。N-BOXほどは無理ができないのでやや不利ともいえるが、さらに世界的な半導体不足の影響なども絡み、最後まで目が離せなくなりそうだ。ただ、このままヤリスが逃げ切り、2020事業年度年間販売台数トップになると、かなりのトピックになるのは間違いないことである。


小林敦志 ATSUSHI KOBAYASHI

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