いまクルマを買うなら「プラグインハイブリッド」がベストな選択かも! 多数揃った国内外モデルの「買い」とは (1/2ページ)

この記事をまとめると

■電動化時代のいまプラグインハイブリッド車が注目されている

■国産車、輸入車ともにラインアップを拡充

■それぞれを比較し、おすすめのモデルを紹介する

国産車、輸入車ともに多彩なラインアップがそろう

 世界的なクルマの電動化の流れ、将来的な規制から、次期愛車を電動車にしたいと思っている人も少なくないはずだ。しかし、これまで内燃機関のクルマに乗り、ガソリンスタンドでささっと燃料を満タンにできたユーザーからすると、一気にピュアEVにいくのは、ちょっと抵抗があるかもしれない。小心者のボクなんかは、ピュアEVで走り出した瞬間から、電欠の心配でドキドキしたりする。

 ナビで近くの充電スポットを案内してくれるのは今や当たり前の機能だが、それとて、1基から数基の充電スポットが空いているかは分からない。とくに愛犬とドライブするような愛犬家にとっては、たとえば雨の日、暑い日に、高速道路のサービスエリアで充電するのはけっこうやっかい。というのも、ペット連れだと、サービスエリアのお店の店内で充電を待つことができないからである(ほとんどのサービスエリアでは、ペットはテラス席のみの利用だ)。

 そこで、電動車、それもエンジン主体で走るHVではなく、よりピュアEVに近い電動車が、PHV(PHEV)だ。駆動は基本的にモーターで、しかし発電を担当するエンジンを積んでいるため、電欠の心配なし。ガソリンが入っている限り、どこまでも、充電を心配することなく走ることができるのだ。しかも、主に国産PHV(PHEV)の場合、外部給電も可能(HVでも可能)。

 つまり、アウトドアでの電源車として、あるいは災害時の電源確保にも使えるのも大きな魅力であり、安心である。ピュアEVでも外部給電は可能だが、バッテリーが底をつけばそれでおしまい。昨シーズンの高速道路で大雪によって多くのクルマが立ち往生したニュースが記憶に新しいが、そんな場面でも、PHV(PHEV)なら最悪、ガソリンを補給することができれば、暖をとり、走り続けることができるというわけだ。

 さて、そんな幅広い意味で理想的なPHV(PHEV)が今、増殖している。国産車はもちろん、輸入車でも続々登場しているのだ。

 国産車なら、国産PHVのパイオニア的存在でもあるトヨタ・プリウスPHV、RAV4 PHV、これまた国産PHEVの実力を多くのシーンで見せつけてくれてきた三菱アウトランダーPHEV、その流れをくむ最新のエクリプスクロスPHEV、そしてホンダにもちょっとマニアックながら、クラリティPHVがある。

 ちょっと前までは、PHV(PHEV)と言えば国産車!! というイメージだったのだが、今ではむしろ輸入車のほうが選び放題だ。BMW、ボルボ、メルセデス・ベンツ、DSオートモビル、アウディ、ジャガー、ランドローバー、フォルクスワーゲン(VW)、プジョーから、なんとジープ、ポルシェにまでPHVモデルが用意されている。

 なかでも、世界でいち早く全モデルの電動化を完了したボルボは、なんとXC40からXC90に至る、国内ラインアップ最多の全16モデルのPHVが手に入るほどである。

 ところで、PHV(PHEV)でも気になる充電環境についてだが、アウトランダーPHEV、エクリプスPHEVのように、自宅でも機器があれば可能な普通充電、高速道路のSA/PAにあるような急速充電のどちらにも対応するPHV(PHEV)に対して、RAV4 PHVや輸入PHV、たとえばボルボのPHVのように、普通充電にしか対応していない車種もある。

 急速充電に対応しない理由はさまざまだが、一例としては、コストダウンが挙げられる。急速充電に対応しなければ、それだけ安くPHV(PHEV)を提供できるのだ。


青山尚暉 AOYAMA NAOKI

2023-2024日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員

愛車
フォルクスワーゲン・ゴルフヴァリアント
趣味
スニーカー、バッグ、帽子の蒐集、車内の計測
好きな有名人
Yuming

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